知的障害特別支援学校での防災教育の展開に関する実践的研究
Project/Area Number |
18H00158
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1190:Special needs education-related
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
浅野 昭義 宮城教育大学, 附属特別支援学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2018: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 特別支援学校 / 知的障害 / 防災教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
東日本大震災を経験し, 宮城県の普通学校では様々な防災教育が行われるようになってきたが, 知的障害特別支援学校における防災教育は進んではいなかった。そこで平成30年度, 本校では防災教育を本格的に組み込む教育計画を立案し, 児童生徒の障害を考慮した避難訓練・防災学習等に取り組んだ。小学部から高等部までの児童生徒の実態に合わせた分かりやすい指導内容や方法を立案し実践した。具体的には以下のような防災学習を行った。①給食室と連携して, 米とパスタをローリングストックしポリ袋ご飯および1分パスタ作りを行った。②ダンボール箱を使った模擬的な家具類を作成し, 地震の際に家具類が倒れてくることをイメージ体験させて, 回避行動をさせた。③工作用紙で火事の煙を模擬し視覚的に煙をイメージ認識させ, 姿勢を低くして避難する大切さを学習させた。④電子黒板を用いて様々な災害を視覚的にとらえやすくし理解の向上を図った。⑤災害時における水の運搬をバケツリレー方式で体験し, 集団で協力する大切さを感じ取らせた。これらの活動は知的障害のある児童生徒の防災に対する興味関心を高め, 防災に対する理解を促進できた。また, ⑤では障害のある自分達であっても災害時に社会の一員として役立つことができることを意識させ, 生徒に自信を与えることができた。避難訓練は, 新年度の学校生活や指導体制に慣れない教員や児童生徒が混在する初めの1~2回は基礎的な避難行動をねらいとし, 児童生徒の実態把握ができている後半の2回は応用的な学習内容を行った。4回目の避難訓練では実施時刻を事前に知らせなくても迅速に対応でき, 積み重ねの効果を確認できた。知的障害の児童生徒に対しては, 実態を細かく把握した上で, 臨場感をもち訓練を行う学習方法が有効であった。学年進行や理解度に応じた防災教育を行うことが災害に対する理解の向上や迅速な避難行動につながることを示すことができた。
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Report
(1 results)
Research Products
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