Outline of Annual Research Achievements |
(目的1) 中学校理科授業において, まとめの時間にどのような学習活動が行われているのかの分類 方法, 一般的な授業は導入・展開・まとめという3期に分かれる. その中で「説明する学習活動」はまとめの最後15分ほどを使って行われる. まとめの最後15分の間に他の中学校理科ではどのような学習活動が行われているのかを検証し分類する. 具体的には, 各都道府県の教育センターなどの指導案643通りを調べ類似したまとめ方の分類し, 3名(理科教諭2名, 研究者1名)で, 分類の妥当性を検討した. 結果、19のまとめ方に分類し、更に生徒の主体的で発見展開・主体的で定着確認・受動的で発見展開・受動的で定着確認の大きく4つに分類した. (目的2) 中学校理科において, 「説明する学習活動」が正確な知識を促す授業方法なのかを検証 方法、(1)で分類した, まとめを「説明する学習活動」と「その他の一般的な学習活動」との知識の習得の差を分析する. 具体的なまとめ方は, ①生徒が説明する「説明する学習活動」, ②生徒が確認問題を解く, ③教員が解説する, ④生徒が振り返る, といったまとめの時間に着目し, それらの方法が知識習得に与える影響を比較する. この試行を単元の区切りで, 知識習得テストを行う。知識習得テストとは、用語を覚えているかを確かめる一問一答形式と科学概念を基に説明できているかの記述説明方式とし, 点数化する. 最後に, 採取した点数データは, 本来の生徒の能力による影響を除いて, 実験による知識習得の差を捉えるために, 「前までの単元の知識習得テストの得点のデータ」を共変量として, 独立変数を「対象単元の知識習得の得点」, 従属変数を「学習活動」とした共分散分析を行った. 結果、本研究において, 実験群①「説明する学習活動」②「生徒が確認問題を解く」が③「教員が解説する」, ④「生徒が振り返る」よりも生徒の知識習得にとって有効であることが明らかになった.
|