全天球型パノラマカメラを活用した障害のある児童のためのVR教材作成
Project/Area Number |
18H00208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
1200:Educational technology-related
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Research Institution | 大阪市教育委員会 |
Principal Investigator |
平岡 昌樹 大阪市教育委員会, 指導主事
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥390,000 (Direct Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2018: ¥390,000 (Direct Cost: ¥390,000)
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Keywords | VR / 教材作成 / 障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
VR(Virtual Reality)は現在、社会に徐々に認知及び活用されるようになってきた。平成29年度に告示された新特別支援学校小学部・中学部学習指導要領でもその推進の必要性が言及され、児童生徒の障害の状況に応じ、教育分野における活用が期待される。VR教材とは、教員が授業等で活用する教材をさしており、「CG」を使ったVRコンテンツの作成ではなく、全天球型カメラで撮影した動画活用を念頭にしている。手に入りやすく、安価な機材、短い時間で、できるだけ簡単に、しかも誰もが作成・活用できるものを考えた。 小学校特別支援学級や特別支援学校中学部に在籍する障害のある児童生徒を対象として, 全天球型カメラを活用し作成された教材が、初めての体験や予定される活動に対して、「見通しを持つこと」「情緒が安定すること」ができるなどの合理的配慮となりうるかを評価検証した。知的障害特別支援学校中学部では、社会見学事前学習や自力通学の練習として、事前に作成したVR動画を視聴することで、見学当日も落ち着いて生徒が行動することができた。 また、病院に長期に入院している病弱特別支援学校児童の復学支援としてVRを活用した。事前に児童から、学校のどの場面(例 : 休み時間、ホームルーム等)を見たいか聞き取りを行ったうえで、前籍校にて全天球型カメラでの撮影・録画を行い、病院において児童がVRゴーグルを装着して視聴した。結果、病院内で前籍校の環境を現実的・具体的に体験する中で、復学に向けて安心感を得たり、治療に対して前向きになったりする可能性が示唆された。また、VR技術を活用することで、よりスムーズな復学につながる可能性が示唆された。特に「没入感」「臨場感」というVR独自の特徴があることで復学する学校をより身近に感じることができた。作成教材は、全天球型カメラのほか、Google Streetストリートビューの画像や360度写真を使って、世界中の好きな場所のVRツアーが簡単に作成、共有できるTourCreatorを活用した。作成した教材、参考となるVR動画等については、「VR in Education(教育分野でのVR活用)https://www.ameba.jp/home」にまとめている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)