Project/Area Number |
18H00255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
2140:Mechanics of materials, production engineering, design engineering, fluid engineering, thermal engineering, mechanical dynamics, robotics, and related fields
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
稲尾 大介 熊本大学, 工学部, 技術職員
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2018: ¥480,000 (Direct Cost: ¥480,000)
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Keywords | 細線爆発 / 水中衝撃波 / 注入量 |
Outline of Annual Research Achievements |
杉芯材の乾燥性および、各種薬剤の注入性向上の方法として、火薬類を用いた水中衝撃波処理が有効であることが明らかになっている。しかし、爆薬を使用するため高圧力に耐えうる強度を持った巨大な水槽や火薬類を扱える設備が必要であり、設備費用、爆薬のランニングコストなど実用レベルの費用対効果が見込めない。近年の研究成果として、密閉された容器内に水と木材試料を入れ、ごく少量の爆薬を爆発させ、動的圧力処理を行うことにより少量の爆薬でも、木材の乾燥特性、薬液注入性ともに向上することが明らかになった。しかし、この処理法は爆薬を使用するため法令や安全性などの面から特殊な環境でしか使用できない。そのため爆薬を使わず、工程を簡略した処理法について検討する必要がある。 研究方法 本研究では、比較的安全な電気システムを用いた水中衝撃波発生装置を利用する木材改質処理法(高電圧放電による金属線爆発を用いた液中放電処理)について検討をおこなった。 ① シミュレーションを基に液中放電処理装置の設計・製作をおこなった。 ② 爆薬と同程度の処理効果がでるように金属細線の線径を変更しながら検討をおこなった。 ③ 処理効果の比較のために処理材・未処理材を同条件で乾燥させ、含水率の比較を行った。また、注入性を確認するために薬液注入用のチャンバー内にて真空引きを1時間、周りをシールして木口面を一面のみ残した状態で3時間注入試験を実施した。 研究成果 処理を施した木材の外観は未処理材と比較しても目立った損傷は無かった。乾燥の経過を重量比と含水率計により比較した結果、処理材、未処理材で有意な差は見られなかった。しかしながら、注入性に関しては処理回数が多いほど注入量が多くなる傾向を示し、未処理材と比較して最大で3.6倍の注入量の違いがあった。
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