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ミトコンドリア代謝解析に向けた高スループットミトコンドリア単離法の確立

Research Project

Project/Area Number 18H00351
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists

Allocation TypeSingle-year Grants
Review Section 3120:Biology at molecular to cellular levels, biology at cellular to organismal levels, biology at organismal to population levels and anthropology, neuroscience and related fields
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

野見山 倫子  九州大学, 病院, 臨床検査技師

Project Period (FY) 2018
Project Status Completed (Fiscal Year 2018)
Budget Amount *help
¥520,000 (Direct Cost: ¥520,000)
Fiscal Year 2018: ¥520,000 (Direct Cost: ¥520,000)
Keywordsメタボローム / ミトコンドリアDNA複製 / βNMN
Outline of Annual Research Achievements

ミトコンドリアはクエン酸回路や核酸前駆体合成など、細胞代謝の中心的な場であるとともに、独自のDNA(mtDNA)を有し、好気的ATP合成に関与するタンパク質をコードするなど、その遺伝情報の維持は極めて重要である。近年、mtDNAの複製異常とミトコンドリア内代謝変動の関連が示唆されているが、その解明には至っていない。この一因として、既存の細胞代謝解析は細胞質代謝とミトコンドリア代謝の総和を見ているにすぎず、ミトコンドリア内代謝物を網羅的に解析する手法(ミトコンドリア・メタボロミクス)が確立されていないことが挙げられる。
本研究では、質量分析法(主にLC-MS)による代謝物解析を行うために最適化したミトコンドリア分画・精製法を確立し、その手法を用いmtDNA複製に関与する候補となる代謝分子の同定を目的とした。
代謝物解析に最適なミトコンドリア精製法を確立するにあたり、溶血毒素であるstreptolysinO(SLO)に注目した。SLOを用いることで従来のホモジナイズ法と比較し、細胞破砕の時間が短縮され迅速かつ簡便に処理することでき、精製過程での活性酸素種などによる代謝物変動を大幅に抑えることが可能となった。
この手法により、近年老化防止薬として注目されている、Nicotinamide Adenine Nucleotide(NAD^+)の前駆体であるNicotinamide MonoNucleotide(βNMN)のミトコンドリアに対する新たな有用効果を明らかにすることができた。HEK293細胞においてNMNはピリミジンヌクレオチド生合成経路を活発にし、mtDNAの複製を活性化し、その結果細胞当たりのmtDNAコピー数を増加させる効果が確認された。更に興味深いことに、この効果はピリミジンヌクレオチドのアナログであるdideoxycytidine(ddC)のmtDNA複製阻害に対して競合的に働くことも明らかとなった。
これらの成果は、従来不明であったβNMNのミトコンドリア機能に対する有用効果の分子機序を世界で初めて明らかにしたもめである。同時に、我々が開発したミトコンドリア精製法がミトコンドリアの代謝動態を知る上できわめて有用なツールであることを示された。本研究は今後のミトコンドリア代謝学の更なる発展に貢献するものであると考える。

Report

(1 results)
  • 2018 Annual Research Report

URL: 

Published: 2018-04-23   Modified: 2021-01-27  

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