Project/Area Number |
18H00377
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3180:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山際 岳朗 京都大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥460,000 (Direct Cost: ¥460,000)
Fiscal Year 2018: ¥460,000 (Direct Cost: ¥460,000)
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Keywords | ネダプラチン / 腎機能低下 / 骨髄抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 : 白金系抗がん剤ネダプラチンは比較的に腎毒性が弱いとされるため、臨床現場では腎機能低下患者においても減量されることなく投与されるケースが多くあるが、腎排泄型の薬剤であることから、こうした患者ではAUCの上昇に伴い骨髄抑制の発現頻度上昇や重篤化が起こることが想定される。しかしながら、現時点でネダプラチンの腎機能低下時の明確な減量・中止基準は無く、また腎機能低下患者におけるネダプラチンの骨髄抑制発現状況を詳細に検討した報告も存在しない。そこで本研究では、より安全で有効ながん化学療法を推進することを目的として、腎機能低下患者におけるネダプラチンの骨髄抑制発現頻度を調査し、腎機能低下患者におけるネダプラチンの血中濃度と骨髄抑制との関連性の解析を行った。 研究方法 : 2012年1月から2018年8月までに京都大学医学部附属病院においてネダプラチンを投与された患者約150名を対象として、腎機能別における骨髄抑制発現頻度の調査及び骨髄抑制発現に影響を与える因子の探索を行なった。 研究結果 : 現時点で約120症例の子宮頸癌患者を対象とした調査をレトロスペクティブに行い、60症例のデータ収集、解析を終了している。治療開始時において推定クレアチニンクリアランス(以下、推定Ccr)が30mL/min未満の患者においては推定Ccrが60mL/min以上の患者と比較して、血小板減少の発現頻度が有意に高い結果が得られた。 現在、医の倫理委員会に、患者におけるネダプラチン血中濃度測定の承認に関する申請に取り組んでおり、承認が得られれば腎機能低下時におけるネダプラチンの血中濃度の変動について検討を行い、さらに各群における骨髄抑制発現頻度を合わせて考察することで、ネダプラチンの腎機能低下時における減量・中止基準について提言することを目指す。
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