データマイニング手法を用いた副作用発現割合の定量的評価モデルの構築とその臨床応用
Project/Area Number |
18H00430
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3180:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
今井 俊吾 北海道大学, 病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
Fiscal Year 2018: ¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
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Keywords | データマイニング / Decision treeモデル / バンコマイシン |
Outline of Annual Research Achievements |
○研究目的 : データマイニング手法の一つであるDecision tree(DT)モデルは、フローチャート状の構造を持ち、利用者は複数の要因の組み合わせを考慮したイベントの発現割合を簡便かつ定量的に評価可能である。これまでに我々は、DT解析を用いた副作用発現割合推定モデルの有用性を明らかにしてきた。本研究ではDT解析の臨床応用を目指し、初回Therapeutic Drug Monitoring(TDM)時の使用を想定した、バンコマイシン(VCM)誘発性腎機能障害発現割合推定モデルを構築し、その精度を検証した。 ○研究方法 : 対象患者は2011年11月から2017年4月までにVCMが7~14日間投与され、目標トラフ値10~15mg/LとしてTDMが実施された症例とした。腎機能障害発現リスク因子は初回TDM時に評価可能な因子のみを抽出した。DTモデルはchi-squared automatic interaction detection algorithmを用いて構築した。モデルの検証として精度および10-分割交差検証法を用いた誤分類リスクを算出した。 ○研究成果 : 解析対象は402例であり、56例(13.9%)に腎機能障害が発現した。DTモデルは最終的に6つのサブグループに分枝し、それぞれの腎機能障害発現割合は5.2%から70.0%であった。抽出されたリスク因子はフロセミド併用、ピペラシリン/タゾバクタム併用、昇圧薬併用および初回トラフ値15mg/L以上であった。モデルの精度は87.1%、誤分類リスクは13.9±1.7%であった。構築したモデルは臨床的に妥当であり、モデルの精度および誤分類リスクは良好と考えられた。臨床応用可能な腎機能障害発現割合推定モデル構築に成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)