Kinesio Taping貼付が舌挙上運動時舌骨上筋群筋活動量に及ぼす影響
Project/Area Number |
18H00453
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3190:Biomedical structure and function, pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
矢野川 大輝 高知大学, リハビリテーション部, 言語聴覚士
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
Fiscal Year 2018: ¥470,000 (Direct Cost: ¥470,000)
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Keywords | KT / 筋活動量 / 嚥下障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】 嚥下関連筋群の機能改善を目的とした従来の筋力トレーニングは、脳卒中後遺症や全身状態が低下した症例では筋力を十分に発揮できず、筋力増強効果が低い可能性がある。本研究は、筋力増強効果を向上させる方法として、スポーツ領域で使用されているKinesio Taping(KT)に着目し、KT貼付による効果について明らかにすることを目的とした。 【研究方法】 嚥下障害のない高齢者(以下 ; 健常高齢者)12名(男性2名)および嚥下障害患者8名(男性8名)を対象に舌挙上運動時の舌骨上筋群の筋活動量と最大舌圧値を測定した。運動条件は以下の3条件で実施した。①Y字テープ法にてKTを顎二腹筋前腹線維の走行に沿って貼付するKT条件、②顎二腹筋前腹線維の起始と停止部にのみKTを貼付するSham条件、③KTを貼付しないcontro1条件の3条件である。なお、本研究は高知大学医学部倫理委員会で承認された手続きに沿って行なった。(承認番号 : ERB-105235) 【研究成果】 健常高齢者における筋活動量(KT/Sham/contro1)は、68.9±7.7/59.2±7.1/51.8±7.9%であり、KT条件が他の2条件と比較して有意に高値を示した(P<0.01)。また、嚥下障害患者における筋活動量(KT/Sham/control)も同様に、65.5±3.0/55.1±4.2/42.0±5.2%(p<O.01)とKT条件で有意に上昇した。最大舌圧値は、健常高齢者のSham条件のみcontrol条件と比較して有意に高値を示した(p<0.05)。舌骨上筋群へKTを貼付したことで筋の固有感覚をより賦活させ、効果的に筋活動量を増大させたと考える。KTは非侵襲的で簡便な方法であるため、高負荷な運動が行うことができない高齢者や嚥下機能低下者においても、肺炎リスクを軽減しうる有効なトレーニング方法であると考えられる。本研究は、KTを嚥下関連筋群筋力トレーニングに応用した初めての研究であり、今後さらに症例数を増やし検討していくとともに、誤嚥性肺炎の予防的リハビリテーションの発展に寄与したい。
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Report
(1 results)
Research Products
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