造血幹細胞移植後の赤血球系造血不全と赤血球前駆細胞のキメリズムとの関連性の検討
Project/Area Number |
18H00475
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3210:General internal medicine, organ-based internal medicine, internal medicine of the bio-information integration, and related fields
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
内海 真紀 金沢大学, 附属病院 輸血部, 臨床検査技師
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥420,000 (Direct Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2018: ¥420,000 (Direct Cost: ¥420,000)
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Keywords | 造血幹細胞移植 / キメリズム解析 / 赤血球前駆細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】ABO血液型主不適合の造血幹細胞移植では、患者の赤血球造血の回復が遅延する場合があるが、詳細なメカニズムはまだ解明されていない。一方、ドナー細胞の生着確認にはキメリズム解析が有用である。DNAが存在しない赤血球の生着評価は困難であったが、昨年度の研究において有核細胞である未熟な赤血球前駆細胞を用いたキメリズム解析法を確立できた。この方法を用いて、移植後の赤血球系造血不全の原因が、赤血球の産生抑制にあるのか、あるいは、産生はされているがドナー型赤血球に対する赤血球凝集素による破壊にあるのかを明らかにすることを目指した。 【方法】対象はABO適合6例、主不適合2例、主副不適合2例の10症例。末梢血から比重遠心法により単核球を分離し、2~10×10^5個を1mlのメチルセルロース培地に添加後、37℃、5%CO_2条件下で13~14日間培養した。赤芽球バースト形成細胞(BFU-E)のコロニーからDNAを抽出し、STR-PCR法によるキメリズム解析を行った。9例は複数コロニーをまとめて解析し、1例はシングルコロニーで解析した。 【成果】形成されたBFU-Eコロニーから十分量のDNAが得られ、白血球系細胞と同様にキメリズム解析が可能であった。検査時点で赤血球造血不全の症例はなく、BFU-Eのキメリズムは10例全て完全ドナー型であった。10症例の移植後経過年数は1年以内 : 6例、4~7年 : 4例であり、今後は、移植後早期の段階での解析例を増やし、幹細胞源など移植条件の違いについても比較検討したい。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)