Project/Area Number |
18H00479
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3210:General internal medicine, organ-based internal medicine, internal medicine of the bio-information integration, and related fields
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
本山 美久仁 兵庫医科大学, 医学部, 非常勤医師
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
Fiscal Year 2018: ¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
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Keywords | 統合失調症 / グルテン感受性 / 食事療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究の目的】 統合失調症は、非均一な集団である可能性が示唆されており、近年、発症機序に栄養との関連を示す報告がある。欧米では統合失調症患者でのグルテン感受性関連抗体の保有率が、健常対照群の5-7倍と有意に高いことが報告されているが、その特徴や臨床経過については未だ明らかになっていない。 本研究では、日本の統合失調症患者のグルテン感受性について調査し、その臨床的背景との関連性を明らかにする。さらにグルテン感受性が明らかになった患者にグルテンフリー食を摂取させ、その治療効果を評価する。 【研究の方法】 <研究1> 対象はDSM-5で統合失調症と診断された20歳-70歳の患者と、精神疾患のない健常対照群。グルテン感受性関連抗体である抗組織トランスグルタミナーゼ(tTG)IgA抗体、the deamidated gliadin peptide(DGP)IgA抗体、抗グリアジン(AG)IgA抗体、抗グリアジン(AG)IgG抗体を測定し、感受性の有無を調べ、2群間で臨床背景因子を比較する。 <研究2> 研究1でグルテン感受性群であり、抗精神病薬での加療でも症状が継続している統合失調症患者を対象とする。入院後、内服中の抗精神病薬を2週間用量変更を行わずに投与し、精神症状が改善しなかった者に対して、2週間、グルテンフリー食を投与する。2週間後の症状や重症度の評価で改善を認めた場合は、グルテンフリー食を継続とし、4週間後、8週間後に再度評価を行う。 【研究成果】 研究1では、統合失調症群60名と健常対照群50名を比較した。両群間でグルテン感受性保有率に有意差は認められなかったが、グルテン感受性群は非グルテン感受性群に比べて、抗精神病薬投与量がより多く、治療抵抗性患者の割合がより高いことが判明し、AG-IgG血漿濃度が高いほど有意に治療抵抗性を呈しやすいことが明らかとなった。研究2は、グルテン制限食による食事療法を入院患者1例に行い、精神症状、身体症状の改善を認めた。本成果は現在、英文雑誌に投稿中である。
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