Project/Area Number |
18H00492
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3230:Oral science and related fields
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 聡 東北大学, 大学病院, 歯科技工士
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥450,000 (Direct Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2018: ¥450,000 (Direct Cost: ¥450,000)
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Keywords | 放射線防護装置 / 鉛シート / 線量プロファイル |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 舌癌の小線源治療を行う際、口腔底移行部や舌体の狭い箇所の顎骨壊死や粘膜炎から守る、鉛シート入りの放射線防護装置(以下防護装置)を検討してきた。しかし、放射線が当たる鉛シートの内部や表面で高い放射線量の値を示した。この事からモンテカルロシミュレーションによる線量プロファイルの比較にて解析し、鉛シートに対して必要な厚みを特定することで、臨床対応出来る薄い防護装置の製作法を構築することを目的とするものである。 研究方法 モンテカルロコード(EGS5)にて線量分布の算出を行い、線源から粘膜に向かって線量プロファイルを取得し比較した。①粘膜への放射線量の低減効果を、鉛の厚さを変えて線量プロファイルの比較にて算出し、従来何も入れていない10.0ミリ厚の防護装置と、放射線量が同程度以上の低減になる鉛の厚みを決定する。②散乱による放射線量が高くなった鉛シートの内部や表面周辺を検証するため、線源から同距離に鉛シートを設置し厚さを変えて線量の違いを比較する。③線源と鉛シートの距離の違いによる鉛シートや周辺に与える線量の違いを比較する。④鉛シートに対して必要な厚みを以上に基づいて検証し、口腔内で使用出来る素材にて製作法を検討する。 研究成果 線量プロファイル比較検証にて、2.5ミリ厚の鉛シートを使用することで、従来の10.0ミリ厚の防護装置と同等以上の放射線低減効果を示した。また、散乱による鉛シート表面の高い線量は、鉛シートから1.0ミリ離すことで低減を図ることが出来ることが解った。鉛シートの被覆材について、EVA樹脂とPETG素材を用いて二層構造にすることで強度と柔軟性を兼ねそろえ、重い鉛シートの脱離を防ぐことが可能となった。これにより鉛シート2.5ミリ厚と鉛シート前後1.0ミリの被覆材を合わせた4.5ミリの薄い防護装置の製作法を構築出来ることが明らかになった。
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