Project/Area Number |
18H00499
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3240:Society medicine, nursing, and related fields
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
仲間 美奈 岐阜大学, 医学部附属病院 遺伝子診療部, 遺伝カウンセラー
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥370,000 (Direct Cost: ¥370,000)
Fiscal Year 2018: ¥370,000 (Direct Cost: ¥370,000)
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Keywords | 遺伝的高リスク / 遺伝カウンセリング |
Outline of Annual Research Achievements |
岐阜大学医学部附属病院の乳腺外科を受診したがん患者の中で遺伝的高リスク者を対象として、遺伝カウンセリングを希望する場合と希望しない場合の素因を明らかにするため無記名式質問紙調査を実施した。調査内容は、病歴(がん歴を含む)、血縁者のがん歴、出産経験と子どもの有無、職業、がん検診の経験、遺伝カウンセリング料金や遺伝学的検査料金への意識、遺伝性が明らかになった場合の心理的影響及び行動面への影響、遺伝カウンセリングの希望理由と希望しない理由の全17項目である。平成30年6月より調査を開始し、現時点で15名より回答を得ている。回答者は全員女性で平均年齢は約51歳、子どもの数は約1.47人であった。遺伝カウンセリングを希望しない人は3名で、理由は「遺伝子検査を受けるつもりがない」「遺伝かどうか知っても意味がない」「遺伝カウンセリング料金が発生する」「遺伝子検査の料金が高い」であった。対して遺伝カウンセリングを希望する人は11名で、理由の中で頻度の高いものは「子どもへの遺伝が心配だ」「対応策があるかもしれない」であった。遺伝性が明らかにされた場合に最も大きな心理的影響は「子どもに遺伝していないか心配になる」ことであり、行動への影響としては「血縁者に遺伝のことを話す」や「がん検診を頻繁に受けていく」であった。統計学的解析に十分なサンプル数を得られていないため因子分析は未実施で今後も調査を継続する。これまでの調査票の集計から遺伝カウンセリングを希望しない人は、希望する人と比べがんの遺伝性が明らかになった際に起こせる行動項目が少ないことを見出している。逆に、遺伝カウンセリング希望者は遺伝を心配するだけでなく、血縁者の今後への対応策に期待を寄せている。遺伝性を調べることで得られる今後の行動策があることを事前に示すことが、遺伝カウンセリング受診の向上につながることを明らかにできた。
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