Project/Area Number |
18H00519
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3250:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
吉川 憲一 茨城県立医療大学, 付属病院, 理学療法士
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
Fiscal Year 2018: ¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
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Keywords | 脊髄損傷 / ロボットアシストトレーニング / Hybrid Assistive Limb |
Outline of Annual Research Achievements |
第1研究では単関節タイプHAL(HAL-SJ)を上肢向けリハビリテーションに応用し, 痙縮を有する脊髄損傷(SCI)1例の上肢の痙縮を含む運動機能の変化ならびに最適な適用方法を探ることを目的とした。患者の努力とロボットによるアシストの関係を検証するため、主観的努力量を基にした複数条件のアシスト設定でHAL-SJを用いた肘関節屈曲/伸展のトレーニング(HAL-SJ-T)を実施した。対象は60歳台の男性であり、頚髄損傷による不全麻痺を呈した。HAL-SJ-T実施中の肘運動の主観的努力が、快適/やや重い/努力なしの3条件となるようHAL-SJのアシストを設定し、条件毎にHAL-SJ-T実施日を設けた(全3回)。トレーニングの直前・直後に、HAL-SJ非装着での肘関節屈曲/伸展運動の主観的努力量(Visual Analog Scale)、筋電図による上腕二頭筋と上腕三頭筋の共収縮の様態、Modified Ashworth Scale、最大肘伸展/屈曲トルクを評価した。努力なしの設定以外のHAL-SJ-Tで痙縮は改善し、トレーニング直後に肘関節運動中の努力量は低下した。努力なし設定ではHAL-ST-T後に痙縮が変化せず、共収縮は増加した。SCI患者に対しHAL-SJ-Tを行う場合、努力を要するアシスト設定は痙縮が減少し、アシストが強すぎると痙縮が増加する可能性がある。今後は症例を増やしプロトコルおよび効果を詳細に確認する必要がある。第2研究では人工膝関節全置換術後に対する両下肢用HALを用いたトレーニングの効果を検証した。HAL実施群9名10膝、通常リハのみ実施群10名11膝を評価・比較した。HALのアシストは対象が快適に運動を実施できるよう設定し、座位での膝屈伸運動および歩行トレーニングを一定期間実施した。HAL群では、自動伸展角度・疼痛の程度・歩行能力が通常リハ群よりも早期に改善し、術後8週の時点の膝伸展トルクはHAL群が大きかった。これらの結果から、運動中のHALによるアシスト設定は、装着者が運動する際に努力を要するか快適となるに設定することでより効果的なトレーニングとなる可能性があり、装着者の努力量を観察することが重要である。
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