新固定法による系統解剖実習におけるホルムアルデヒド曝露濃度低減効果の追跡調査
Project/Area Number |
18H00553
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
4120:Environmental analyses and evaluation, environmental conservation measure and related fields and related fields
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小見山 高明 岡山大学, 歯学部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2018
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
Fiscal Year 2018: ¥530,000 (Direct Cost: ¥530,000)
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Keywords | ホルムアルデヒド曝露濃度 / 作業環境測定 / パッシブサンプラー |
Outline of Annual Research Achievements |
(研究目的)平成28年度の奨励研究により解剖実習中におけるホルムアルデヒド曝露濃度と自覚症状の関係性を調査した。その結果、ホルムアルデヒド曝露濃度が作業環境測定の4~8倍もあり学生の自覚症状にも表れていることが分かった。そこで、我々は発生源となるホルムアルデヒド濃度を少しでも軽減すべく新たな固定方法を開発したため、前回の結果と比較・調査を行うものである。 (研究方法)作業環境測定として、DNPH捕集管を用いてアクティブ法により実習室内9点でA測定用と1点のB測定用にポンプ吸引にて採気する。また、ホルムアルデヒド曝露濃度は実習者の半数約60人にDNPHのパッシブサンプラーを装着してもらい、実習中(180分)に呼吸位置の近くで測定する。これを2日測定で行う。測定のタイミングとしては、ホルムアルデヒド濃度が最も高くなると思われる開胸・開腹時に行う。採気したDNPH誘導体をアセトニトリルで溶出後、HPLC/UVで分析し気中FA濃度およびFA曝露濃度を算出する。第1回実習終了時に自覚症状に関するアンケート調査を実施し、ホルムアルデヒド曝露濃度との因果関係を検証する。 (研究成果)2日間ともにA測定9点とB測定1点の値は全て0.016ppm以下であった(平成28年度は全て0.013ppm以下)。パッシブサンプラーを用いたホルムアルデヒド曝露濃度については1日目 : 平均0.031ppm(平成28年度 : 平均0.047ppm)、2日目 : 平均0.032ppm(平成28年度 : 平均0.086ppm)だった。このように、作業環境測定は前回とほとんど変わらない結果だったが、ホルムアルデヒド曝露濃度について明らかな濃度低下がみられた。また、自覚症状に関するアンケート調査においても臭いを訴える学生は約50%(平成28年度 : 約70%)と、こちらも改善が見られた。しかしながら、新たな固定方法は従来のホルマリン固定に比べおよそ半分のホルマリン濃度のため固定が不十分な部位も見られた。さらなる固定方法の改良が必要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)