Project/Area Number |
18H00782
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
伊藤 泰信 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (40369864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 晋 山口大学, 国際総合科学部, 准教授 (00259649)
飯田 淳子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (00368739)
錦織 宏 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10463837)
浜田 明範 関西大学, 社会学部, 准教授 (30707253)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥15,600,000 (Direct Cost: ¥12,000,000、Indirect Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2018: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
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Keywords | 文化人類学 / 医学教育 / 協働 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、文化人類学(人類学と略)を取り巻く外部と人類学との関係をメタレベルで考察しつつ、将来の人類学のあり方の可変性と可能性を示すことを目的とする。とりわけ本研究では医学教育との関係でその目的を追究する。 本研究は、日本の人類学の外部で生起している喫緊の課題(2017年3月に改訂された「医学教育モデル・コア・カリキュラム」に見られるような外部からの人類学への要請)を題材として、実践的かつメタ人類学的な検討を実施し、人類学の可変性・可能性を検討する。すなわち、医学教育にいかに人類学的な素養を導入するか、という課題をめぐる分野横断的な協働を実施しながら、それをメタレベルで考察する。「(医療者に学んでもらうべき)人類学という知のエッセンシャル・ミニマムとは何か」、ひいては「人類学という知の、何が社会から要請され(う)るのか、それに応じて人類学をどう(再)定義していくのか」というリサーチクエスチョンを学術的に(歴史的な視野の中で、また、医療に限らない 比較の視野の中で)追究するものである。具体的な計画は、 【課題①】医学教育の個別の特徴を調査し、【課題②】医学教育者・医師との協働実践(症例検討会をはじめとする医学生向け人類学教育プログラムの開発)を推し進めつつ、【課題③】医学教育との関係において、人類学という学の将来のあり方を検討する。さらに、【課題④】人類学専攻者向けでない人類学教育のあり方を検討しながら上記リサーチクエスチョンを追究する、というものであった。 一昨年度、昨年度に引き続き、主として【①】【②】を実践的に検討し、生起した課題を整理しつつ、【③】【④】の検討を始めるための素地を作った。医学教育者・医師と協働しながら、複数の大学および医学教育学の会合において医学教育個別の特徴を教育実践を通じて調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」で述べた具体的計画のうち、本年度もまずは主として【①】【②】を検討した。 昨年に引き続き、複数の大学(川崎医大、藤田医科大、名古屋大学、兵庫医大など)における医学教育個別の特徴を調査した。第52回日本医学教育学会大会(7月)にもワークショップを企画し、情報を収集する予定であったが、新型コロナウイルスの影響で非開催(抄録のみ)となった。 医学部の教員らと協働し、「症例検討会」や「臨床実習のエスノグラフィックな歩き方」などの紹介を含む教育実践を通じた調査・検討を、一昨年度・昨年度は年に複数回実施していたが、今年度は実施は見送られた。 本研究メンバーは本研究に関わる内容を人類学の教科書として年度末に出版した(『医師・医学部生のための人類学・社会学』(ナカニシヤ出版))。次年度以降この教科書の合評会やワークショップを実施して、さらに本研究を前に進める予定である。 以上の実施実績から、コロナ渦によって多少の影響を受けつつも、概ね順調に進展していると言いうる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は、最終年度にあたるため、【課題①】【課題②】の調査・実践は継続しつつ、医療“以外”との比較も含めた【課題③】(メタ人類学的検討)や【課題④】(外部との関係から考える人類学教育に関する検討)など全方位で、計画を前に進めて行く。 新型コロナウイルスの影響などを慎重に見極めながら、医学部の教員らと協働しつつ、医師養成の文脈にふさわしい人類学教育のあり方を考えるワークショップ、とりわけ前述の医師・医学部生向けの人類学の教科書の合評会やワークショップを実施し、課題をまとめていく。
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