Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2019: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2018: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年度では、シンコナアルカロイド由来のキラル四級アンモニウム塩を相間移動触媒として用いたアズラクトン類の加アルコール分解による動的速度論分割における基質検 討およびConFinderとDFT計算を利用した反応機構解析を行った。また、チオウレア-アミン二官能性触媒を用いた窒素求核剤によるアズラクトン類の開環反応を検討した。
アズラクトンの加アルコール分解における動的速度論分割については、α位に嵩高い三級の置換基を持つアズラクトン類に対して極めて高い立体選択で反応が進行し、対応する非天然アミノ酸エステルを良好な収率で得た(61-87%収率、88-97% ee, 5例)。また、このα位の置換基が二級、一級と小さくなるにつれ立体選択性が大きく低下することを確認している。また、この反応系は、幅広い一級アルコールを求核剤として利用可能であり、t-Leucine由来のアズラクトンに対してほとんどのケースで90% ee以上の高い立体選択性で目的生成物を与えた。反応機構解析に関しては、Hammet則に基づく解析に加えて、Confinderを用いた配座探索やDFT計算による反応機構解析を行った。その結果、本反応では、求核剤となるアルコール分子に加えて、さらにもう一分子のプロトン性水酸基が反応の立体選択性発現にとって重要であることを明らかにすることができた。これらの結果を触媒専門誌として評価の高いACS Catal.誌 (IF: 13.08)で発表した(ACS Catal. 2021, 11, 14067-14075)。また、この論文は、本誌のsupplementary coverとして採用されるなど他の同じ雑誌に掲載された論文と比べても高く評価された。
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