Genetic mechanism of parallel evolution in a shell brooding dwarf cichlid
Project/Area Number |
18H02499
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45030:Biodiversity and systematics-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
高橋 鉄美 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 教授 (70432359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽田 貞滋 京都大学, 理学研究科, 教授 (00192625)
渡邉 正勝 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (90323807)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥17,160,000 (Direct Cost: ¥13,200,000、Indirect Cost: ¥3,960,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | 古代湖 / シクリッド / 平行進化 / 適応放散 / 国際協力 / 適応進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、タンガニイカ湖に固有なシクリッドTelmatochromis temporalisにおける、矮小型の平行進化の遺伝的機構を明らかにしようとするものである。具体的には、矮小型を発現する対立遺伝子が普通型集団に低頻度で存在し、矮小型に好適な環境(シェルベッド)が出現した際に、自然選択によってその頻度が増加して矮小型が進化すると考えている。この機構を解明するため、2年目である2019年度は、初年度から行っていたF2世代の作出を完了した。その結果、オス100個体とメス108個体を得た。これは、この後に続くQTL解析を行うには十分な数であると考える。 8月と2から3月には、現地(ザンビア)での採集調査を行い、QTL解析の後に続く野生個体の解析に供するサンプルを採集した。また、調査に必要なザンビア政府との協定の覚書が2020年3月に期限を迎えるため、4月からの新しい協定を結ぶための交渉等を行い、締結への目処を立てた(その後、やや遅れて5月21日に締結することができた)。 これまでは普通型normal morphと矮小型dwarf morphの2型が知られていたが、初年度には第3の型(仮に痩身型slender morph)を深場から採集した。2019年度は、それらの形態測定およびmtDNAのシーケンスを行い、同じ地点から得られた普通型と痩身型が形態的には大きく異なるが、遺伝的にはわずかしか違わないことを明らかにした。痩身型がどのような自然選択を受けたかはまだ不明であるが、今後の課題として興味深い。このデータは、2020年度に投稿を目指している。 以上のほか、タンガニイカ湖シクリッドに関わる論文を投稿し、受理された。2018年に投稿した論文の修正も行って受理されたため、受理された論文は合計2報である。出版は、いずれも2020年度である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
QTL解析に必要なF2世代の作出を終了し、十分な個体数を得た。F2の体サイズにも十分な変異が見られるため、解析に耐えられると考える。 現地(ザンビア)での採集調査も予定通り行い、必要なサンプルを得ることができた。また、ザンビア政府との協定の覚書を締結することができた。 当初の計画には入っていなかったが、第3の型である痩身型から形態と分子のデータを取得した。解析結果から、本種のより複雑な進化様式が明らかとなりつつある。今後は、ddRADなどを用いたnDNAの解析が待たれる。 タンガニイカ湖関係の論文を執筆・投稿し、受理された。2018年度に投稿した論文と併せ、受理された論文は合計2報である。出版は、いずれも2020年度である。
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Strategy for Future Research Activity |
F2世代からddRADによってnDNAの網羅的データを取得し、QTL解析を行う。矮小型を発現する責任遺伝子の候補が見つかれば、野生個体を用いてさらなる絞り込みを行う。さらに、普通型しか存在しない他種でのこの遺伝子の動態を調べ、なぜT. temporalisだけが矮小型を平行進化し得たのかを調べる。 本研究は、タンガニイカ湖シクリッドの適応放散機構を解明するという大きな流れの一部である。このため、現地に赴いた際には本研究課題に限らず、他の現象や他の種についても幅広く調べる。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)
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[Journal Article] A ddRAD-based population genetics and phylogenetics of an endangered freshwater fish from Japan2020
Author(s)
Tetsumi Takahashi, Atsushi J. Nagano, Lina Kawaguchi, Norio Onikura, Jun Nkajima, Takuya Miyake, Noriyasu Suzuki, Yoshihiko Kanoh, Tetsuya Tsuruta, Takuya Tanimoto, Yukio Yasui, Noriyuki Oshima, Kouichi Kawamura
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Journal Title
Conservation Genetics
Volume: -
DOI
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Peer Reviewed
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