Budget Amount *help |
¥177,320,000 (Direct Cost: ¥136,400,000、Indirect Cost: ¥40,920,000)
Fiscal Year 2022: ¥51,220,000 (Direct Cost: ¥39,400,000、Indirect Cost: ¥11,820,000)
Fiscal Year 2021: ¥24,310,000 (Direct Cost: ¥18,700,000、Indirect Cost: ¥5,610,000)
Fiscal Year 2020: ¥26,650,000 (Direct Cost: ¥20,500,000、Indirect Cost: ¥6,150,000)
Fiscal Year 2019: ¥47,060,000 (Direct Cost: ¥36,200,000、Indirect Cost: ¥10,860,000)
Fiscal Year 2018: ¥28,080,000 (Direct Cost: ¥21,600,000、Indirect Cost: ¥6,480,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、以下の2つの項目を中心に実施した。 ①テンダーX線領域におけるタイコグラフィ測定システムの開発と実証: 次世代放射光施設におけるタイコグラフィ測定を見据え、テンダーX線領域でのタイコグラフィ計測システムの開発を行った。具体的には、SPring-8 BL27SUにおいて、S-K吸収端近傍の2.5 keVの単色X線を、直径10μmのピンホールにより切り出し、フレネルゾーンプレートにより2分の1に縮小し、試料に照明するシステムを構築した。テスト試料として200 nm厚Taテストチャートを計測した結果、最小構造である幅50 nmのパターンの再構成に成功した。また、硫黄高分子粒子のS-K端近傍の8点におけるX線タイコグラフィ計測と像再生にも成功した。 ②X線タイコグラフィによるリチウム電池正極活物質の観察ならびに構造-機能相関解析 X線タイコグラフィをリチウム電池正極活物質であるスピネル型ニッケル-マンガン酸リチウム(LNMO)粒子の微細構造解析に適用した。SPring-8において、Ni及びMnの2元素の各K殻吸収端近傍のX線エネルギー点で、LNMO粒子のタイコグラフィ測定を行い、Ni及びMnの各K殻吸収端でそれぞれ80 nm、60 nmの空間分解能の再構成振幅・位相画像と対応するXAFS及び位相スペクトルを得ることに成功した。そして、XAFS及び位相スペクトルを解析することで、Ni及びMnの元素組成比分布や価数分布粒子全体の電子密度分布を得た。データマイニングにより調べたところ、統計的に3つの相関性分布G1,G2,G3にグループ分けすることができた。G1,G2,G3各グループはそれぞれ規則型、不規則型、不純物相と予想され、主成分であるG1粒子中心部、その他は粒子の外郭部に分布する傾向があることが分かった。
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