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極限環境微生物の新奇セルロース分解酵素の探索

Research Project

Project/Area Number 18J01906
Research Category

Grant-in-Aid for JSPS Fellows

Allocation TypeSingle-year Grants
Section国内
Research Field Wood science
Research InstitutionJapan Agency for Marine-Earth Science and Technology
Research Fellow 立岡 美夏子  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生命理工学センター), 特別研究員(PD)
Project Period (FY) 2018-04-25 – 2022-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2021)
Budget Amount *help
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Keywordsセルラーゼ / 深海
Outline of Annual Research Achievements

微生物酵素を用いたセルロース変換技術は、生物資源からの液体燃料・化成品原料の生産の点でも期待されており、律速反応である結晶性セルロースの分解機構を解明することは極めて重要な研究課題である。本研究では、従来の微生物の分離・培養法を用いることが困難である極限環境微生物から有用なセルロース分解酵素を取得することを目指し、貧栄養下である深海に生息するセルロース分解菌のスクリーニングを行った。海洋研究開発機構で開発したセルロースゲルプレートによる分解活性検出技術を用いて新たに得られた3種のバクテリアについて、全ゲノム解析、RNAシーケンスによる発現解析、電子顕微鏡観察等の実験を行った。その結果、深海由来微生物が既知の分解菌とは異なる特徴を持つ酵素群によってセルロースを利用しており、また、それぞれの菌の形態やセルロース資化性の差異にともなって主要なセルラーゼの種類や分泌パターンに多様性がみられることを明らかにした。特に、結晶性セルロース分解に重要と考えられる酵素群については培養条件の違いによる発現パターン及びその詳細について検討を進めている。研究の成果は米国で行われたGordon research conferenceや国内学会複数件で発表を行い、現在論文投稿を進めている。今後はRNAシーケンス等の発現解析による新規酵素の探索を更に発展させるとともに、新規性の高い深海由来微生物に特徴的なセルラーゼについて異宿主発現による機能解析を目指している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

遺伝子配列から予測される酵素の構造情報等をもとにしたこれまでの結果から、新規性の高いセルラーゼの取得において難培養微生物由来の遺伝子資源からの探索が有用であるという結果を得たため、本年度は新規性の高い3種類のセルロース分解菌について全ゲノムを取得し、それぞれの菌について主要なセルラーゼの種類や分泌パターンの詳細な解析を行った。また、セロビオースを炭素源とする液体培養中及びセルロースゲル上での菌体の様子の違いと、保有酵素の特徴の
違いから、結晶性セルロース分解に特に重要と考えられる酵素群について検討することが可能となった。セルロースゲル分解時に高発現する酵素を精査するため、培養条件の検討及びRNA解析を進めている。また、結晶性セルロース分解において特に着目しているセルラーゼファミリーの中性子構造解析では、これまで得られていなかった水素原子の詳細な情報を得ることによって、当該酵素の新たな反応機構の提案も行った。一方で、深海由来のセルロース分解酵素の異宿主発現による安定な酵素生産には成功していないため、引き続き異宿主発現の検討に取り組むことで、研究計画を進めていく予定である。

Strategy for Future Research Activity

新規性の高い深海由来のセルロース分解菌について、それぞれ特徴の異なる3種類の菌のゲノムデータの取得及び電子顕微鏡観察を完了した。これらの菌による差異や共通点等を今後関連付けて精査するとともに、セルロース分解時の主要な酵素について区別するためにRNAシーケンスのデータ取得を進める。新たに課題となった電子顕微鏡サンプルの調整方法の改善を引き続き行い、また、ベクターや宿主、発現条件などの検討を行うことで、新規セルラーゼに見いだされた機能未知ドメインの異宿主発現および酵素学的な機能解析を目指す。

Report

(2 results)
  • 2019 Annual Research Report
  • 2018 Annual Research Report

Research Products

(6 results)

All 2019 2018

All Presentation (6 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] 深海からのセルロース分解菌の分離2019

    • Author(s)
      立岡 美夏子、津留 美紀子、磯部 紀之、高木 善弘、出口 茂
    • Organizer
      第26回セルロース学会
    • Related Report
      2019 Annual Research Report
  • [Presentation] 中性子構造解析によるセロビオヒドロラーゼ Cel6A の反応機構の解明2019

    • Author(s)
      立岡 美夏子、五十嵐 圭日子
    • Organizer
      第33回セルラーゼ研究会
    • Related Report
      2019 Annual Research Report
  • [Presentation] Isolation of cellulose-degrading bacteria from deep sea2019

    • Author(s)
      M Tachioka, M Tsudome, N Isobe, Y Takaki, S Deguchi
    • Organizer
      Gordon Research Conference: Carbohydrate-Active Enzymes for Glycan Conversions
    • Related Report
      2019 Annual Research Report
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] ナノファイバーセルロースを用いた深海由来セルロース分解菌の探索2019

    • Author(s)
      立岡美夏子、津留美紀子、磯部紀之、 高木善弘、出口茂
    • Organizer
      第69回日本木材学会大会
    • Related Report
      2018 Annual Research Report
  • [Presentation] 深海からのセルロース分解菌の単離とドラフトゲノムの解析2018

    • Author(s)
      立岡美夏子、津留美紀子、磯部紀之、 高木善弘、出口茂
    • Organizer
      第67回日本応用糖質科学会
    • Related Report
      2018 Annual Research Report
  • [Presentation] 高感度セルロースゲルスクリーニングによる深海由来セルラーゼの探索2018

    • Author(s)
      立岡美夏子、津留美紀子、磯部紀之、 高木善弘、出口茂
    • Organizer
      第31回セルラーゼ研究会
    • Related Report
      2018 Annual Research Report

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Published: 2018-05-01   Modified: 2021-08-30  

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