Project/Area Number |
18J10250
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
太田 奈名子 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2019: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2018: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 批判的談話研究 / 談話分析 / 占領期 / ラジオ / メディア史 / メディア |
Outline of Annual Research Achievements |
第2年度目は、1) 海外学術雑誌への論文掲載と、2)本研究の総まとめとして、昨年度から刊行してきた投稿論文を加筆・修正し、博士論文の執筆終了を目標とした。 1)に関しては、「NHK番組アーカイブス学術利用トライアル」の支援を受けて書き起こした、1947年4月22日放送のラジオ番組『街頭録音』「ガード下の娘たち」の分析を行った。青少年不良化防止を目的に制作された本放送回では、NHKアナウンサーが、GHQ本部があった東京・有楽町で米兵相手に売春するパンパンと呼ばれた女性たちにインタビューを敢行した。日本占領史研究の金字塔であるジョン・ダワー著の『敗北を抱きしめて』は、戦後民衆は「日本独特の美俗や家族的団結」を失い、パンパンは「自堕落な肉欲肯定」に溺れたとした。しかし、彼女らの親分の女性は、戦禍で家と家族を失ってもなお自分たちは「希望」を持ち、「人間」性を信じ、仲間と肩を寄せ合い生きていると訴えた。。研究成果は、メディア史の海外学術雑誌Historical Journal of Film, Radio and Televisionに、特集テーマRadio beyond boundaries(越境するラジオ)の一編として刊行された。女性たちの語りを丁寧に聞きなおし、可能な限り音源の書き起こしを英訳して、当時の歴史的状況と重ね合わせながら読者がこれまで未公刊であった語りを理解できるよう努めた。 2)に関しては、「占領期日本におけるラジオの批判的談話研究――支配を生む〈声〉、人間を生む〈肉声〉」との題名で、メディア研究・占領史研究・文学研究・言語学の領域を跨ぐ博士学位論文の執筆を完了した。 研究成果の執筆に注力していたため、口頭発表の機会を十分に設けることができなかったが、本研究で得た反省と知見をもとに、来年度以降の自身の研究を一般社会への発信を忘れずに進めていきたい。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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