The nature of the World of Song Dynasty and its territorial periphery
Project/Area Number |
18J10336
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
History of Asia and Africa
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
遠藤 総史 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 宋朝 / 東南アジア / 海域世界 / 冊封 / 朝貢 / 国際関係 / 国際公共財 / 中華世界 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、主に宋徽宗期における天下理念の拡大とその諸要因に関する研究を中心的に行った。既に発表した拙稿「未完の「統一」王朝」(『史学雑誌』126-6, 2017, pp. 36-61.)において、宋朝とは静海軍節度使(交趾・北部ベトナム)や定難軍節度使(タングート平夏部)などの「未回収の中国(=節度使)」を残す「未完の『統一』王朝」であり、宋朝はそれらに改めて「節度使」の称号を冊封し、唐・五代以来の地方行政単位と位置づけることで、建前上直接支配が行き届いていることにした「理念の統一王朝」であることを明らかにした。一方で宋徽宗期、宋朝は新たに大理・占城・真臘の君主を節度使に任命し、それまで決して用いなかった統治の完全委任を意味する「国王」号を初めて封爵した。つまり、初めて直接支配という建前を前提にしない冊封を行ったのである。本研究はこの変化の理念的背景を、①徽宗期前後における節度使職への任命内容の変化と、②「政和の官制改革」と宋代冊封の変化という2つの視角から分析し、徽宗期における「政和の官制改革」によって、従来の「未回収の中国(=節度使)」に対する直接支配という建前上の前提が崩れ、宋朝「周辺」の節度使は完全に理念的な存在となったことで、冊封の対象が東南アジアの諸勢力に拡大したと結論づけた。以上の内容は、現在、国内査読誌への投稿を準備している。 また、昨年度に集中的に行った宋代冊封・朝貢の実態的特徴とその地域史的意義に関する研究を、宋代史座談会(台湾・台北、台北師範大学、2019年4月)や「信息溝通与国家秩序国際会議」(中国・北京、北京大学、2019年11月)等の国際学会で発表した他、国立台北大学歴史学系学術演講(台湾・台北、台北大学、2019年5月)で講演を行った。最終的に、査読誌『歴史人類學學刊』(17-2, 2019, pp. 1-25.)から論文として発表した。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)