Project/Area Number |
18J10353
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Fundamental law
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮田 賢人 大阪大学, 法学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 法理学 / 法哲学 / 現象学 / フッサール / 実践的判断力 / 身体性 / 価値現象学 / 倫理学 / 徳倫理 / 内在的批判論 / ヒューム / アリストテレス / 批判的社会理論 / パラオ共和国 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では主に以下の三つの作業を実施した。第一に、エトムント・フッサールの発生的現象学に関する著作や価値現象・倫理を主題とする研究草稿およびそれらを論じた二次文献を中心に渉猟し、フッサールの主張内容の整理を行った。第二に、その成果を、本研究課題である実践的判断力(形式的な普遍化可能性原理を個別状況へと適用して実質的な規範的判断を導出する能力)の解明へと関連づける検討作業を行い、報告者の主張である「実践的判断力としての身体感覚論」を構想した。第三に、知覚経験を主題とするフッサールの既刊の著作とそれらを扱った二次文献、そしてマルティン・ハイデガーやモーリス・メルロ=ポンティらフッサール以後の現象学者の著作を渉猟し、その主張内容の整理をふまえ、実践的判断力としての身体感覚論の実践哲学上の含意を展開する作業を行った。また以上の主研究と並行して、ミクロネシア地域における人類学の諸研究の渉猟を行い、それらの中で主張されている感情の文化的・社会的被規定性が本研究の成果を支持するものであることを明らかにした。 以上の研究を通じて解明されたのは、私たちは、普遍的な実践的規範やルールを個別の状況へと適用して規範的判断を導く際、身体感覚に依拠していることである。つまり、個別的体験の蓄積を通じて形成される身体感覚は、意識作用を受動的に方向づけ、個々の状況の内に含まれる諸々のメルクマールの内から重要なものを際立たせる。この際立ってきたメルクマールに対して、判断主体が能動的に意識を振り向けることで、当該状況において適切な実践的規範が適用されるのである。主に道徳規範の適用を念頭に置いていた本研究の成果は、今後、法規範の適用の問題にも応用されるであろう。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|