節足動物媒介性病原体におけるベクター感染成立機構に関する研究
Project/Area Number |
18J10448
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Veterinary medical science
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
曽賀 晃 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 節足動物媒介性感染症 / 節足動物 / マラリア |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は同定したマラリア原虫の媒介蚊感染性関連候補遺伝子群の一つであるPlasmodium berghei rna binding protein 1(pbrbp1)に着目し、研究を展開した。 pbrbp1は様々なモデル生物で生殖細胞形成制御を担うRNA結合タンパク質(RBP)のホモログである。そこでpbrbp1も同様にマラリア原虫の媒介蚊への移行ステージで、生殖細胞に相当する生殖母体形成に関与する可能性を考え、KO原虫を作製し表現型解析を実施した。その結果、KO原虫では雌雄生殖母体形成数の有為な減少が観察され、pbrbp1の生殖母体形成への関与が示唆された。一方、生殖母体を大量誘導した感染至適条件下で人工吸血を実施した場合には中腸オーシスト形成数・存在部位に差はなく、KO原虫は媒介蚊への感染性を保持することが明らかとなった。 pbrbp1のホモログRBPは細胞質で翻訳抑制により遺伝子発現制御を担う。そこで内在性pbrbp1のC末端にeGFPを融合させた変異原虫を作製し、簡易的な局在解析を実施した。その結果、pbrbp1は細胞質に局在し顆粒状構造を形成することが示唆され、ホモログRBP同様の機能を有する可能性が示唆された。 以上、本研究ではマラリア原虫の生殖母体形成に重要な新規因子としてpbrbp1の同定に成功した。またpbrbp1はホモログRBP同様、翻訳制御に関与する可能性が示唆された。生殖母体は媒介蚊感染の起点となるため、その形成制御機構の理解は伝播阻止法開発に重要であるが、未だ謎が多く特に翻訳制御機構に関する知見は乏しい。今後より詳細な表現型解析・生化学的解析に加え、RIP-seq等による標的遺伝子群の探索・機能解析によりpbrpb1を起点とするネットワークを紐解くことで、謎の多い生殖母体形成制御機構の一端が明らかにされることが期待される。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)