Project/Area Number |
18J10502
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese history
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
青野 誠 一橋大学, 社会学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
|
Project Status |
Declined (Fiscal Year 2019)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 菅野八郎 / 主体形成 / 民衆 / 思想史 / 史学史 / 天 / 異人 / イエ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は菅野八郎を事例として、彼の主体形成過程を明らかにすること。そして、彼を事例として用いてきたこれまでの先行研究の見直しを図ることである。そのためには、①菅野八郎の思想分析を行うこと、②比較対象の思想分析を行うこと、③史学史における八郎や「民衆」の位相を明らかにすることが必要である。 ①八郎の自他認識に考察を加えた。その結果、瓦版や世界地図の情報を単に受容するだけであった八郎が、次第に自らの解釈によって世界観を再構築していく過程を明らかにすることができた。この成果は「幕末維新期の民衆における世界観と自他認識の変容 ―菅野八郎における「異国」「異人」認識―」として『日本思想史学』50号に掲載された。 また、『真造辨 八老信演』という彼の最晩年の著作を分析し、彼が明治維新後にいかなる思想を抱いていたのかを考察した。その結果、八郎が明治期に至ってなお陰陽説や天人唯一思想を「真理」と認識していたこと、だがそれは天体観測の結果と陰陽説が一致するという経験から帰納的に世界観を選び取った結果だったことが明らかになった。この成果は「明治初期民衆における天文観と天人唯一思想 ―菅野八郎『真造辨 八老信演』について―」として『年報日本思想史』18号に掲載された。 ②伊達市保原歴史資料館において、八郎の縁者の脇屋次郎が明治期に展開した神社勧請運動の史料を閲覧することができた。今後分析をすすめ、地域における宗教と社会の関係性を明らかにする。 ③「民衆」「民衆宗教」の言説論的分析を行い、先行研究において各研究者がどのような存在を「民衆」として位置づけてきたのか。そしてそうした分析概念を必要とした社会背景を考察した。この成果は「「民衆宗教」は誰を語るのか―「民衆宗教」概念の形成と変容―」として岩田真美・桐原健真編『カミとホトケの幕末維新―交錯する宗教世界―』(法藏館)に掲載された。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|