Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
以下, 整環は完備離散付値環O上の対称的整環とする. [1] 整環の安定ARクイバーの形状は未だに未知なことが多く, 具体的な代数についても決定することが困難である. そこで, まずtame表現型の基本モデルである対称Kronecker代数のHeller格子を含む安定AR連結成分の構造論について研究を行った. まず, 非周期的な連結成分について, 論文を推敲し掲載が決まった. 論文発表時からの進展は以下の通りである: 劣加法的関数の候補となる関数Dを与えた. 特に, 関数Dが劣加法的にならない可能性のある連結成分はHeller格子を含むような連結成分のみであり, Heller格子の周辺に関して劣加法的であれば, 関数Dは劣加法的であることを示した. これの応用として, 一般の整環に剰余体をテンソルして有限表現型であれば, ループを持たないHeller格子を含む連結成分のtree classは有限 Dynkinグラフとなるという結果を得た. これは, Brauer tree代数の場合にも適用できる一般的な主張となっている. 周期的な連結成分について, Heller格子を含む連結成分を全てその構造論を与えた.これについては論文を発表し, 現在投稿中である. 先の関数Dを用いることで, 対称Kronecker代数のHeller格子を含む連結成分のtree classはすべてA_{∞}であることを証明した. これは, 非特異点型の整環の非周期な連結成分を決定した初めての具体例である. [2] 有木氏と加瀬氏との共同研究において, 連結成分のループの非存在を主張していたが, 周期が1の連結成分にはループが存在する可能性があることを指摘した. このとき, ループが存在すればhomogeneous tubesの端に付値(1,1)で現れることも示している.
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