Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本研究の目的は,大型鋼材の内部欠陥を実用可能な速度で検出する手法を確立することである.本年度は(i)超音波対面反射波の伝搬時間に着目した欠陥深さ位置情報の取得,(ii)平面波送信による計測の高速化,(iii)集束超音波送信による大型鋼材への対応を行った.(i)超音波の減衰に対応するために,従来用いられている欠陥からの反射波でなく,透過波の伝搬時間に着目した手法を提案してきたが,透過波のみでは深さ位置の情報が得られない.そこで,対面反射波にも透過波と同様に伝搬時間に欠陥による影響が表れることを数値シミュレーションおよび試験片を用いた実験により確認し,透過波との併用により欠陥の深さ位置の推定が可能となることを示した.(ii)計測の高速化のため,平面波送信による超音波信号の送信回数を削減した手法を提案した.これまで機械的または電子的走査により送波器および受波器の位置を変えての超音波信号の送受を行っていたが,送波器アレイから信号を同時に送信して形成した平面波を受波器アレイにて受信し,その伝搬時間の変動に着目する.この手法により1回のみの超音波送受で高速に欠陥検出が行えること,および平面波の角度を変えて数回送信することで欠陥の位置情報が取得可能であることを数値シミュレーションにより示した.(iii)より大型な鋼材の内部欠陥の検出を可能とするため,集束超音波の透過波に着目した手法を提案した.単一の送波器を用いた時と比べ,ノイズの影響を低減可能であり,空間分解能が向上することが数値シミュレーションにより示された.
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
All 2019 2018
All Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)