溶融合成法を用いた高性能シリサイド系熱電材料の創製 -最低熱伝導率への挑戦-
Project/Area Number |
18J11055
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic materials/Physical properties
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永井 宏樹 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2018: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 熱電変換 / マンガンシリサイド / 結晶構造 / 単結晶 / 層状欠陥 |
Outline of Annual Research Achievements |
実用化可能な性能を示すマンガンシリサイドの作製を目指し,MnサイトのCo置換とCr置換を行い,それらが微細組織や熱電特性に及ぼす影響を調査した.液相を経て単結晶のマンガンシリサイドを作製した際には,その試料内にマンガンモノシリサイド層状欠陥があらわれる.この層状欠陥が存在していることで試料内にクラックが形成されやすく,マンガンシリサイドの機械的強度を損ねるため,これを除去する必要がある.これまでに,特定の元素で部分置換を行うと,層状欠陥が抑制されることは報告されていたが,なぜ抑制されるのかは明らかとなっていない.本研究では,溶融合成により単結晶マンガンシリサイドを作製し,電子顕微鏡観察や粉末X線回折 (XRD) 測定を行うことにより,CoやCrで部分置換した場合でも,ある一定の置換量を超えると層状欠陥が消失することを明らかにした.また,Rietveld解析を用いた結晶構造解析を行ったところ,粉末XRDパターン中の特定の回折ピークとマンガンモノシリサイド層状欠陥の間に密接な関係があることが分かった. 熱電特性に関しては,Co置換やCr置換することで,ホールキャリア密度が増加した結果,電気伝導率が増加し無置換試料と比較して出力因子が大きく向上した.また,いずれの元素置換試料においても,元素置換量が増加するにつれて,格子熱伝導率が減少した.特に,Cr置換試料では,Co置換の場合と比べて固溶限が広いため,格子熱伝導率が大きく低減された.その結果,本研究では無次元性能指数zTを大きく向上させることに成功し,無置換マンガンシリサイド単結晶の2倍以上のzTを達成した.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)