固体界面における分子鎖凝集状態が複合材料の力学特性に及ぼす影響についての研究
Project/Area Number |
18J11982
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | Kyushu University |
Research Fellow |
杉本 晋 九州大学, 統合新領域学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 界面 / 高分子 / 緩和挙動 / 和周波発生 / 複合材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
高分子と無機フィラーから構成される複合材料の力学特性は、無機フィラー界面における高分子鎖の凝集状態および緩和挙動と密接に関連している。一方で、固体界面における分子スケールのキャラクタリゼーションはほとんど行われておらず、その理解は不十分である。そこで、本研究では固体界面における分子鎖の緩和挙動を明らかにすることを目的とした。平成30年度は和周波発生(SFG)分光測定に基づき固体界面におけるアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)の凝集状態および緩和挙動を評価した。更に、シリカ粒子を混練したゴム/シリカ複合材料の非線形粘弾性の温度依存性を評価し、固体界面における分子鎖の緩和挙動との関連を議論した。具体的な項目と主な研究成果を以下にまとめる。 1、SFG分光測定に基づき、NBRの界面局所コンフォメーションおよび緩和挙動を検討した。基板として石英基板およびシランカップリング剤を用いて疎水化した基板を用いた。得られた結果より、NBRの局所コンフォメーションは基板の種類に依存することを明らかとした。また、親水的な石英界面と比較して、疎水的な界面における分子鎖の緩和温度は高いことを明らかとした。 2、シリカナノ粒子を混錬したNBR複合材料の線形および非線形粘弾性について評価し、SFG分光測定に基づき評価した固体界面における分子鎖の緩和挙動と比較した。異なる温度において、一定のせん断速度でひずみを増加させたときの動的貯蔵弾性率(G')の減衰幅を評価した。G'の減衰幅は昇温に伴い減少し、ある温度でその傾きが変化した。更に、この温度はSFG分光測定に基づき観測された局所コンフォメーションの緩和温度と近い値を示した。得られた結果より、固体界面における分子鎖の緩和挙動は複合材料の力学特性と密接に関連していることが示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)