Project/Area Number |
18J12157
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Special needs education
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山本 健太 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アウトプットモニタリング / リアリティモニタリング / 自閉症 / 同じ失敗の繰り返し / 固執性 / 自閉症スペクトラム障害 / 記憶 / 成人期 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,成人自閉症者の同じ失敗の繰り返しに着目した。これまで,自閉症者の同じ失敗の繰り返しについては,障害特性である固執性で説明がなされてきた。しかし,定型発達者を対象とした研究は,同じ失敗の繰り返しに影響を与える要因として,「アウトプットモニタリング」と「リアリティモニタリング」があることを報告している。アウトプットモニタリングとは,自身がおこなった行為の結果に対する判断と定義され,例えば,成功したか失敗したかの判断はアウトプットモニタリングである。一方,リアリティモニタリングとは想像と現実の区別と定義され,例えば,鍵をかけようと思っただけなのか,実際に鍵をかけたのかの判断はリアリティモニタリングである。これまで,自閉症者を対象としたアウトプットモニタリングに関する研究はなく,リアリティモニタリングについては研究が少ないうえに研究結果が一致していない。 そこで,2つのモニタリングについて実験心理学的手法を用いて検討をおこなった。その結果,自閉症者は定型発達者と比べ,アウトプットモニタリングが低下していた。リアリティモニタリングには低下がみられなかった。アウトプットモニタリングが低下していた理由としては,アウトプットモニタリングに重要な役割を担う注意機能や自己意識の障害が関連していると考えられる。リアリティモニタリングが低下する統合失調症患者ではイメージした出来事を現実の出来事であると誤認する想起失認という現象がみられる。しかしながら,自閉症者には想起失認といった症状はみられない。 以上の研究結果をまとめると,成人自閉症者の同じ失敗の繰り返しに影響を与える要因としてアウトプットモニタリングの低下があることが示唆された。 今後は記憶補助ツールなどを活用し,記憶を正確に貯蔵しモニタリングエラーを防ぐなどの応用可能性が考えられる。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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