選挙制度と投票行動:政治の代表性と応答性に対する有権者の認知メカニズムの解明
Project/Area Number |
18J12271
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Politics
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Research Institution | Kobe University |
Research Fellow |
重村 壮平 神戸大学, 法学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 選挙制度 / 投票行動 / 投票率 / 実験 / 自然実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,選挙制度が投票行動に与える影響を,有権者個人レベルで明らかにすることである.最終年度は,主に(1)選挙制度が有権者の投票誘因に与える影響,(2)候補者の同質性の高さが有権者の投票参加に与える影響について分析を行った. 分析1:サーベイ実験を用いて,選挙制度が有権者の投票誘因に与える影響を分析した.先行研究は,選挙区定数の大きい選挙制度では,有権者が好む候補者が当選しやすいため,有権者の投票誘因が高いと予測する.しかし,定数が大きい制度は,多数の選択肢から候補者を選択する必要があるため,投票コストが高い可能性がある.また,投票コストの高さは,(選択対象の視点から見た)投票方式によって異なりうる.なぜなら,多数の選択肢の中から「候補者」を選択する制度では,候補者の違いを識別して投票先を決定する必要があるからである.他方,「政党」を選択する制度では,政党間の違いが重要になるため,候補者に関する情報を吟味する必要性が低く,投票コストが低くなりうる.分析では,定数が大きく「候補者」を選択する選挙制度において,有権者が投票に参加しなくてもいいと考える傾向にあることが明らかになった. 分析2:サーベイ実験を用いて,候補者の同質性の高さが有権者の投票参加に与える影響を分析した.大選挙区制では,同じ政党に所属する候補者が複数名出馬することで,候補者の同質性が高まる可能性がある.さらに,同質性が高い中で,候補者を選択しなければならないため,投票先の決定に負荷がかかり,棄権が促されうる.分析では,(同質性が高い)大選挙区制と(同質性が低い)小選挙区制における「投票にかかる負荷」と「投票率」を比較し,大選挙区制ほど負荷が高く,投票率が低いことが明らかになった.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)