β-catenin変異がんに対する合成致死誘導機構の解析
Project/Area Number |
18J13151
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biomolecular chemistry
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Research Institution | Keio University |
Research Fellow |
池田 拓慧 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ケミカルバイオロジー / β-catenin / 合成致死 / ミトコンドリア・ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではケミカルバイオロジーの手法を用いてβ-catenin変異がん細胞に対する合成致死誘導機構の解明を目指した.これまでに筆者はβ-catenin変異がん細胞選択的に細胞死を誘導する化合物としてmiclxinを見出し,その結合タンパク質としてミトコンドリア内膜タンパク質複合体MICOS構成因子であるMIC60を取得していた.そこで,本年度はmiclxinがMIC60を標的としていることを実証し,miclxinによる合成致死誘導機構を解明することを目的とした. Miclxin結合タンパク質MIC60がミトコンドリアタンパク質であることから,miclxin処理によるミトコンドリア障害を検討した.その結果,miclxinはミトコンドリアの膜電位を消失させることが分かった.近年報告されたミトコンドリア・ストレスはミトコンドリア障害によって引き起こされることが報告されているが未だ不明な点が多い.本研究ではMIC60機能阻害によってミトコンドリア・ストレスが誘導される可能性を考え,ストレスマーカーの発現がmiclxin処理によって上昇することを示し,そのミトコンドリア・ストレスの誘発によってアポトーシスが誘導されることを明らかにした.またsiRNAを用いて結合タンパク質MIC60をノックダウンしたところ,miclxin処理同様にミトコンドリア・ストレスが誘導されたことから,miclxinがMIC60を標的としてミトコンドリア・ストレスを介したアポトーシスを誘導していることを実証した.さらに,変異β-cateninをノックダウンすることで,miclxinによるミトコンドリア・ストレスおよびアポトーシスの誘導が阻害された.このことから,MIC60の機能不全によるミトコンドリア・ストレスに変異β-cateninが関与しているというこれまでにない現象を明らかにした.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)