触媒的不斉炭素ー炭素結合活性化反応を利用した歪んだ縮合多環式芳香族化合物の創製
Project/Area Number |
18J13634
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Waseda University |
Research Fellow |
高野 秀明 早稲田大学, 大学院先進理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 炭素ー炭素結合活性化 / ロジウム / ビフェニレン / 多環芳香族炭化水素 / エナンチオ選択性 / 軸不斉 / CPL特性 / 金 / 位置選択性 / 配向基 / 不飽和結合 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は前年度に引き続き、オルト位置換アリールアルキンを有するビフェニレン誘導体を用いてエナンチオ選択的な形式的[4+2]付加環化反応の検討を行った。オルト位に電子求引性、電子供与性、ハロゲンなどの置換基を有する基質を合成し反応を行ったところ、目的の反応が高収率かつ高エナンチオ選択的に進行した。また、アリール部位がナフタレンやピレンなどの芳香族炭化水素でも反応は進行した。さらに反応部位を複数有する基質を用いて反応を行ったところ連続反応が進行し、高度に共役系が拡張した軸不斉多環芳香族炭化水素を高選択的に得ることにも成功した。さらに得られた化合物はキラリティーに由来するCPL特性を有していることがわかり、その指標である異方性因子g値は有機分子としては比較的大きいものであった。この研究は論文として投稿されJournal of the American Chemical Societyに受理され出版された。(J. Am. Chem. Soc. 2020, 142, 4714-4722) また、当誌vol142 Issue 16のカバーピクチャーとして採用された。 加えて申請者は、アルキン部位を有するビフェニレン誘導体が電子不足な金触媒存在下室温で反応し、炭素ー炭素結合開裂を得る骨格転位反応を発見した。今までの炭素ー炭素結合開裂を経るビフェニレンの触媒的変換反応では高温条件を必要としており、室温で触媒的に変換した例は存在しなかった。二種類の炭素ー炭素結合が切断されていることが予測されたため、密度汎関数法を用いた計算化学的反応機構解析と炭素同位体を用いた標識実験を行った。その結果、環歪み解消を駆動力とした4員環部位の環拡大反応と、1,2-炭素移動により2種類の炭素ー炭素結合が開裂していることが明らかとなった。この研究結果は、当該分野の査読付き論文誌に投稿中である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)