近代日本における人形観の変容と受容―人形受容の風景と、その歴史と美学―
Project/Area Number |
18J14093
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Aesthetics and studies on art
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
兼内 伸之介 広島大学, 総合科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2019: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2018: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | Living Presence / puppet / doll / 描写の哲学 / Affect / 人形 / 彫刻 / 美学 / 人形劇 / パフォーミング・オブジェクト / Seeing-in |
Outline of Annual Research Achievements |
先年度の成果を踏まえて、『藝術研究』に彫刻を主題とした査読論文を提出した。彫刻を検討するにあたって援用したロバート・ホプキンスの議論は、描写の哲学を基礎として展開されている。こうした美学理論への不案内を解消し、より精緻な理論を形成するため、ホプキンスを中心に描写の哲学に対する検討を進めた。 彫刻や人形というジャンルにおいて、描写された対象がどのように経験されるのかという問題を検討するのと同時に、作品を生きている存在として鑑賞する経験の分析も行おうと試みた。たとえば、Caroline van Eck, (2015)はAlfred GellのAffect理論を応用しながら、彫刻のピグマリオン的な鑑賞経験を検討している。Eckは、彫刻に直接触れたり、彫刻という対象のうちに生命を見出したりする経験を、西ヨーロッパの文学や美術評論から見出し、検討している。こうしたAffect理論を用いた分析は、先行研究でしばしば言及されるdollの美的経験を説明するのに適当であると考える。そのため、ピグマリオン神話に注目しながら西洋圏でのLiving Presenceを文化史の観点から検討している類書を調査した。 加えて、先年度の課題として挙げていたpuppetの芸術学的・美学的な検討も行った。なかには、演劇空間から離れたのちのpuppetについて言及する研究もあったものの、演劇経験と静的な人形の視覚経験との関連を分析しているものが多かった。そのため、当初から静的な状態での鑑賞を目的として制作された人形の鑑賞経験を分析するに際して、こうした議論を活用するためには、別様の前提条件を設定して議論する必要があることが確認できた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)