エチオピア・アムハラ州における健康観と医療実践に関する医療人類学的研究
Project/Area Number |
18J14446
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Area studies
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Research Institution | Kyoto University |
Research Fellow |
上村 知春 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2019: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 食 / 健康 / エチオピア / アムハラ / 発酵食品 / 医療実践 / 食事 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は6月から10月にかけて調査対象村に滞在し集約的なフィールドワークを実施した。人びとが飲食物と心身への効果について説明する際頻繁に農作物に言及したことに着目して、調理の過程や消費行動の観察と聞き取りを行った。特に、主要な食事の材料となる穀物の栽培も含めて、住民の個別具体的な行動と認識を明らかにした。 食と健やかさの関係についての人びとの語りは文脈によって、1.飲食物の材料や調理に基づく視点と、2.エチオピア正教会の信仰に基づく視点に大別される。 1.(1)香辛料とチーズをもとに作る副食マタタイブ: 身体への効果について、香辛料が用いられていることに加え熟成度合いとの関係が強調され、期間のほか乾湿、風味、においなどへの言及があった。「薬(medehanit)」と「食べ物(megeb)」との境界につき、治療薬としての有効性は熟成度合いが、食べ物になるか否かは味が基準とされていた。(2)自家醸造する酒タッラ:村在住の女性6名及び町在住の女性1名に作り方を尋ねたところ、必須の作業と必須ではない作業とが区別され、前者はすべての回答者で一致した。後者について観察と聞き取りを行ったところ、村の女性たちは穀物やRhamnus prinoidesの葉の配合、加工方法、熟成期間を重視し、その違いが身体への効果と味に影響をもたらすと認識していることが明らかになった。日常的に摂取することで健康を維持・促進することができるという点で意見が一致した。 2.もっとも厳しい断食のひとつと人びとが語る8月の約2週間の断食(feleseta t’som)期間調査地に滞在し観察を行った。この時期村人は毎日教会へ通い、午後3時以降初めて食べ物を口にする。聖体拝領や夕方に開催される共食の様子を観察することで、人びとが飲食物を摂取すること/しないことをつうじて心身の状態をとらえていることが明らかになった。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)