交渉ゲームにおける提案過程の内生化及び提案頻度が合意分配に与える影響の分析
Project/Area Number |
18J20162
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Economic theory
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Research Fellow |
花登 駿介 東京工業大学, 工学院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2020: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2019: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2018: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 交渉問題 / 破産問題 / ナッシュ均衡点 / 調停 / 提案機会 / 提案頻度 / 仲裁者 / 同時提案 |
Outline of Annual Research Achievements |
採用第3年度目では、前年度から始めた「破産問題」に関する研究を発展させている。本研究では交渉問題と同様、非協力ゲーム理論の均衡結果と協力ゲーム理論の解の関係性を破産問題において分析した。破産問題を非協力ゲーム理論で分析した既存研究のモデルでは、資産の配分案を提案する権利や配分案を拒否する権利が一人の債権者のみに与えられるなど、配分のプロセスに不自然な点がある。前年度の研究ではこれを踏まえ、すべての債権者が資産配分案を提案できる権利を持ち、全員の意見よって配分を決める公平な交渉プロセスのモデルを構築して分析を行った。その結果、部分ゲーム完全均衡点がただ一つ存在し、その均衡点においてConstrained equal award rule (CEA) と呼ばれる配分方法が実現することを示した。 採用第3年度目の研究では部分ゲーム完全均衡点の代わりにナッシュ均衡点を均衡概念として採用し分析を行った。部分ゲーム完全均衡点はナッシュ均衡点の精緻化として知られており、ナッシュ均衡点は部分ゲーム完全均衡点よりも満たさなければならない均衡の条件が少ない。そのため、同様のモデルで均衡点を導出した際には、部分ゲーム完全均衡点の数よりもナッシュ均衡点の数のほうが多くなると予想される。 この予想に対し採用第3年度目の研究では、部分ゲーム完全均衡点だけでなく、ナッシュ均衡点で考えても均衡点がただ一つしか存在しないことを示した。そして、その均衡点でCEAが達成されることを示した。均衡点が一つに定まるモデルを構築することは本研究課題の目標の一つであり、前年度同様、今回の研究でもこれを達成している。 なお、本研究は査読付き国際論文誌Theory and Decision に掲載されている。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)