造影超音波による犬の慢性肝炎に対する非侵襲的診断法の開発とその臨床応用
Project/Area Number |
18J21189
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Veterinary medical science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田村 昌大 北海道大学, 獣医学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2020: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | Elastography / 閉塞性黄疸 / エラストグラフィ / SWE / CEUS / 肝線維化 / 造影超音波検査 / ソナゾイド / 肝血流解析 / 門脈体循環シャント |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性肝炎は持続的な炎症により、組織における線維の沈着を示し、終末像である肝硬変へと進行する。人と同様に犬においても肝線維化は重要な予後因子であることが明らかになりつつあるが、診断には侵襲的な肝生検が必須である。肝生検を回避するため、非侵襲的な肝線維化診断法の確立が現在強く望まれている。昨年度は肝硬度を測定できる超音波検査エラストグラフィが獣医療のおいて初めて、非侵襲的に肝線維化を診断できることを明らかにした。 超音波エラストグラフィによる肝硬度は、組織の弾性および粘性の両方を合計値して測定していると考えられている。組織の線維化は弾性に大きな影響を与え、炎症や胆汁鬱滞、そして鬱血は粘性に大きな影響を与えると理論上は考えられているが獣医療においてその影響は未だ明らかにされていない。そこで本年度の研究では、胆汁鬱滞が超音波エラストグラフィの肝硬度に与える影響について検討を行った。20頭の胆嚢疾患として外科治療が必要な症例を組み入れ、術前に肝硬度を測定した。術前の検査で閉塞性黄疸ありと診断された群となしと診断された群に分けて、統計解析を実施した。さらに閉塞性黄疸を示した症例では、外科的に閉塞が解除された後10-12日後に再度肝硬度を測定した。また全ての症例において外科的な胆嚢切除と共に肝生検を実施し、病理組織学的に線維化ステージと炎症グレードを評価した。2群間に病理組織学的な肝線維化ステージおよび炎症グレードに有意差は無いにもかかわらず、閉塞性黄疸のある群の肝硬度はない群と比較し有意に高値を示した。一方閉塞解除10-12日後の肝硬度は、閉塞解除前と比較し全ての症例で減少した。本年度の研究により、閉塞性黄疸は肝硬度に大きな影響を与えることが明らかになった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)