Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
今年度の研究は、全体として前年度からの継続である。大まかに言って今年度の研究は、批評理論と小説研究の二つの分野に分かれる。まず、批評理論の再検討を行うポストクリティーク論関係の執筆作業を引きつづきおこなった。前年度執筆の論文「距離、またはフィクションの恥ずかしさについて」の続編として、イヴ・セジウィック、大澤真幸らの「羞恥」論、ジャン=マリー・シェフェールのフィクション論、ヴァージニア・ウルフや三島由紀夫らの小説を題材としながら、ポストトゥルース状況におけるフィクションのあり方を検討する考察を展開した。この成果は、順次公開される予定である。19世紀イギリス小説に関しても、没入や演劇性といった観点から、「イギリス小説の芸術化」にひとつの視野を与えられる目処が立ってきている。具体的な作業としては、19世紀イギリス小説作品の読解(Charles Dickens、George Eliot、W. M. Thackerayなど)、19世紀イギリスの批評テクストの読解(Matthew Arnoldなど)、およびこれに関する研究書、また、Fredric JamesonやMichael Friedによる演劇性や美学に関する理論書などの検討をおこなってきた。ここ数年は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、発表等については計画通りにおこなうことが難しかったが、これについても次年度以降、準備発表の機会を求めていく予定である。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2019 2018
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (3 results)
リーディング
Volume: 39 Pages: 71-88
120006602946
エクリヲ
Volume: 9 Pages: 256-71