近世の皮革流通構造とその変容過程に関する総合的研究
Project/Area Number |
18J40031
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
高垣 亜矢 東京大学, 史料編纂所, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2018: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 皮革 / 流通史 / 身分制 / 被差別民 / 部落史 / 地域史 / 近世史 |
Outline of Annual Research Achievements |
近世社会において、皮革は、西日本と東日本の間で流通していた。だが、皮革流通に関する研究は、東西日本間で分断され行われている。 筆者は、2014年4月~2017年12月に特別研究員奨励費の交付を受け、近世西日本の皮革流通構造を流通の「担い手」という視点から解明した。本研究は、前課題の分析視角を引き継ぎ、流通の「担い手」という同様の視座から東日本の皮革流通構造を解明し、西日本と東日本の皮革流通構造を接合する。それにより、近世の皮革流通構造とその変容過程を総合的に捉えることを目的とする。具体的には、東日本で皮革を売買する者たちの存在形態を分析するとともに、東日本諸地域の人びとによる流通への関与のあり方や、流通に対する幕府・藩の政策について明らかにする。 本年度は、群馬県伊勢崎市の相川考古館において、史料調査を行った。また、太田市の金山城跡周辺でのフィールドワークを実施した。年度末にも史料調査を予定していたが、新型コロナウィルスの影響により難しくなったため、特別研究員採用後に収集した史料の分析を重点的に進めた。特に、昨年度調査した金沢市立玉川図書館近世史料館、富山大学附属図書館で収集した史料の分析を行った。北陸は皮革流通という視点での研究がほとんど行われていない地域であるため、今後、研究成果を公表できるよう研究を継続する。 また、昨年度刊行予定であった「近世の皮革流通における西と東」(『部落史研究』第4号)が、2019年3月に刊行された。本稿は、東日本・西日本と地域が分断され皮革流通の研究が行われてきた状況に対し、東西日本間の流通のあり方について、歴史的な事実から実証的に解明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウィルスの影響により、予定していた史料調査の一部を遂行できなかった。しかし、これまで収集した史料の分析を深め、研究を進めることができたため、おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルスの影響下にあることが予想されるが、可能な限り、史料所蔵機関において計画していた調査を行っていきたい。次年度は最終年度であるため、西日本と東日本の皮革流通構造を接合した結果、新たにどのような側面を見出すことができたのか、その全体像をまとめる作業を進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)