Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本研究では、杉安・竹内らが確立したリビング超分子重合に、タイムスケールを組み込んだ速度論的ヘリシティー制御として「キラル源の発達」を組み込み、らせんピッチとポリマー鎖長を精密に制御可能な超分子ポリマー精密合成技術の開発を目指し、研究を遂行してきた。本研究は、杉安・竹内らの従来研究を核とする挑戦であるため、これまでの実験データの把握なしには遂行不可能である。よって、今年度は、まず、これまでの実験データの整理を行い、学術論文として公開されていないデータも含め、改めてリビング超分子重合という現象の把握を行なった。所属グループに管理されている化合物データ、吸収スペクトル、AFM像などを取りまとめ、総合的な視野から考察を行なったところ、非常に複雑な現象である事実を目の当たりにした。セレンディピティ無しには、本研究を発展させる事は不可能であるため、より戦略的にセレンディピティを得るための手法として、データサイエンスに着目した。データサイエンスは、コンピューターのサポートを活用しながら、データを駆動として帰納的に切り開くサイエンスであり、これまで不可能とされてきた複雑な現象の解明が期待され、非常に注目されている。海外では実験的な背景を持つ研究者が積極的にデータサイエンスを学び応用している一方で、国内では人材育成段階であるが、所属研究機関は、組織的にデータサイエンスに尽力している国内有数の研究機関である。今年度、当該研究員は、所属研究機関のデータサイエンティストの協力を得ながらPythonプログラミングを習得し、scikit-learnによる機械学習、TensorFlowによる深層学習を学んだ。また、実際のリビング超分子重合の吸収スペクトルデータに機械学習を適用し、回帰、分類、クラスタリング、次元削減などを実践し、従来研究への考察を深めた。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
All 2018
All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Invited: 1 results)