On Structures and Properties of Edge-Colored Graphs and Digraphs
Project/Area Number |
18K03402
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 12030:Basic mathematics-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
善本 潔 日本大学, 理工学部, 教授 (90307801)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 辺着色グラフ / 彩色サイクル / 彩色全域木 / 偶全域木 / 正則グラフ / 2部グラフ / 完全グラフ / 色連結 / サイクル色連結 / 有向グラフ / 強連結 / 彩色サイクル鎖 / 完全多部グラフ / グラフ理論 / 連結性 / 辺彩色サイクル / ハミルトンサイクル / 2因子 / 非2部性 / Bermond-Thomassen予想 / essentially digraph / 最大単色次数 / 有向2部グラフ / 多部トーナメント / サイクル / 最小色次数 / 辺着色 / ラムゼー理論 / Gallai分割 |
Outline of Annual Research Achievements |
辺着色グラフの構造の研究を行なった.特に、辺着色2部グラフGの彩色全域木(Properly colored spanning trees)の存在について、加納名誉教授(茨城大学)、藤田准教授(横浜市立大学)、前澤助教(東京理科大学)と共同研究を行なった.彩色全域木とは,Gの全域木で,どの隣接する2辺も異なる色になるものである.辺着色完全グラフの彩色全域木の存在に関する研究はこれまで日本やフランス、中国、オランダの研究者によって解明が進んでいるが、2部グラフに関する研究はいくつか重要な予想はあるが、その構造の解明や特徴付は得られていない.我々は,「(G,c)をX,Yを部集合とする辺着色連結2部グラフ,|X|>=|Y|とする.Gの任意の辺e=xyに対して,その色次数の和が,|X|+2以上ならば彩色全域木がある(予想1)」と予想した.共同研究によって,Gがunbalancedのとき,すなわち|X|>|Y|のとき予想が正しいことを証明した. 本年度は,研究協力者であるBill Jackson教授(ロンドン大学クイーン・メアリー校)が東京に4ヶ月滞在されたので,偶全域木(spanning even tree)について共同研究を行った.偶全域木とは,グラフの全域木Tで,その任意の端点(次数1の点)のTにおける距離が偶数となるものである.我々は「正則非2部連結グラフGは偶全域木を持つ(予想2)」と予想し,Gが2因子をもつ場合は予想が正しいことを証明した.グラフの因子理論は数学のみならず,情報科学やアルゴリズム論において重要な概念で,19世紀のペテルセンの結果以来多くの研究が行われてきた.特に2因子はP=/NP予想と深い関係のあるハミルトンサイクルを一般化した概念で,多くの成果が得られている.それらの特徴を使って,Jackson教授と予想2の完全な解決を試みた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
辺着色グラフの構造を解明する本研究において,彩色サイクルと深い関係にある彩色全域木を持つ辺着色グラフの構造の研究は,興味深い予想が得られ,その部分的結果が得られている.また,偶全域木という全く新しい概念をBill Jackson教授と導入し,予想を提起し,その部分的結果を得られており,おおむね順調に本研究は進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に得られた結果を基礎にして,研究を進める.彩色全域木については,|X|>|Y|の場合は解決しているので,balanced2部グラフ(|X|=|Y|の場合)を解決することによって研究実績の概要で述べた予想は解決する.辺着色グラフは有向グラフの一般化になっている.有向グラフは応用範囲が広く,これまで多くの結果が得られている.辺着色グラフから構成される有向グラフがout-branchingを持てば,彩色全域木の存在を示すことができる.「有向グラフがout-branchingを持つ」必要十分条件は得られており,その結果を使って辺着色balanced2部グラフのいくつかの場合は解決できる.それを精密に解析し,有向グラフの理論を応用できない場合の特徴付けを行い,予想1(研究実績の概要参照)を完全に解決する. 予想2は「正則グラフでないか2部グラフでない連結グラフGは弱偶全域木を持つ(予想3)」という予想と同値であることが,Jackson教授との共同研究で得られている.「正則グラフでないか2部グラフでない連結グラフ」とは,「正則かつ2部グラフ」という非常に特殊な連結グラフ以外のほとんどすべての連結グラフは弱偶全域木を持つという我々が導入した「偶全域木」が非常に汎用的な性質でありながら,これまで全く知られていなかった連結グラフの構造であることを予想3は示している.次年度は,本研究者がロンドン大学クイーン・メアリー校を訪問し,本研究をさらに進める予定である.
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Report
(6 results)
Research Products
(24 results)