肥満感受性遺伝子群の網羅的なエピゲノム解析による肥満発症・進行メカニズムの解明
Project/Area Number |
18K06179
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43050:Genome biology-related
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
北本 綾 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 技術専門職員 (30381627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北本 卓也 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 技術職員 (10456882)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 肥満 / エピゲノム / 次世代シーケンサー / ターゲットバイサルファイトシーケンス / ゲノムワイド関連解析 / 質量分析 / 脂肪細胞 / ターゲットシーケンス / リピドーム |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト白色脂肪前駆細胞(腹部の皮下脂肪、性別は女性)を増殖させ①前駆細胞、②分化誘導後の細胞、③脂肪蓄積開始初期細胞、④脂肪蓄積細胞、⑤成熟脂肪細胞の5つの過程で細胞を取得した。各過程の細胞からゲノムDNA、総RNA、総脂質、中性脂肪を精製した。 分泌される中性脂肪の量の変化は、Adipogenesis Assay Kitを用いて測定した。Micro BCA protein assayによりタンパク質量を測定し、標準化を行い中性脂肪濃度を算出した。中性脂肪は、③脂肪蓄積開始初期細胞から増加し始め、⑤成熟脂肪細胞の中性脂肪濃度は、③脂肪蓄積開始初期細胞と比較すると約5倍であった。 各過程の細胞は、脂肪細胞蛍光染色キットを用いて脂肪球(BODIPY)と核(Hoechst 33342)を染色し、脂肪滴の蓄積はImage Jを用いて解析した。脂肪滴の量は、中性脂肪濃度と比例して増加していた。 GWAS Catalog(https://www.ebi.ac.uk/gwas/)を参照して肥満に関する形質と関連が報告されている遺伝子のうち、P値が10E-20未満の遺伝子を対象として、上流に存在するCpG領域を全て解析した。特定のCpG領域についてメチル化レベルに有意な差がみられ、皮下脂肪細胞の分化段階で異なる事を見出した(メチル化解析)。 網羅的に変動する脂質分子を同定・定量するため、内部標準を選定し、脂質の抽出を検討した(リピドーム解析)。さらに脂質の抽出工程で、低分子(核酸、糖類、アミノ酸など)についても抽出する方法を確立した(メタボロミクス解析)。脂肪細胞の分化段階をメチル化解析、リピドーム解析、メタボロミクス解析し結果を統合することで、肥満の進行メカニズム解明に役立つと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ターゲットバイサルファイトシーケンスを行い、P値が10E-20未満の遺伝子の上流に存在するCpG領域を全て解析した結果、特定のCpG領域についてメチル化レベルに有意な差がみられ、皮下脂肪細胞の分化段階で異なる事を見出した。 しかし、DNAメチル化と遺伝子発現量との解析、DNAメチル化レベルの変化による代謝物(脂質)の変動を解析できていない。当初の計画より遅れているため「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
Total RNAを用いて定量的RT-PCR法により発現量を確認し、DNAメチル化と遺伝子発現量との関連を解析する。また、DNAメチル化レベルの変化による代謝物(脂質、低分子)の変動を解析する。 各過程の細胞から脂質を精製し、Orbitrap質量分析計と脂質自動同定ソフトウェア(Lipid Search)を用いて網羅的に変動する脂質分子を同定し定量する。 研究成果の公表については、学会発表する準備を進め、学術論文としても公表できるよう研究成果をまとめていく。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Identification of differentially methylated region (DMR) networks associated with progression of nonalcoholic fatty liver disease.2018
Author(s)
Hotta K, Kitamoto A, Kitamoto T, Ogawa Y, Honda Y, Kessoku T, Yoneda M, Imajo K, Tomeno W, Saito S, Nakajima A
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Journal Title
Sci Rep
Volume: 8
Pages: 13567-13567
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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