遺伝学的スクリーニングによるがん細胞の脆弱性の同定
Project/Area Number |
18K06678
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47030:Pharmaceutical hygiene and biochemistry-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
松本 健 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 専任研究員 (60222311)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2018)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | がん細胞 / 合成致死遺伝子 / shRNAスクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、癌遺伝子や癌抑制遺伝子の発現異常が見られる癌細胞において、ゲノムワイドにノックダウンスクリーニング及びノックアウトスクリーニングを行うことによって、それら癌遺伝子や癌抑制遺伝子との合成致死遺伝子を同定することで新たな薬剤標的を見いだすことを目的とする。 (1)癌遺伝子高発現細胞株を得て、その遊走能、浸潤能について調べたところ、親株と比較していずれも亢進していることがわかった。そこで、この癌遺伝子高発現株と親株を比較することによって、癌遺伝子高発現特異的に増殖を抑制するか細胞死を誘導するshRNAやgRNAを探索すれば、癌細胞における癌遺伝子高発現と合成致死を示す遺伝子を同定できる可能性があると考えられる。一方、癌抑制遺伝子が破壊された細胞株についてはヒト一倍体細胞での遺伝子破壊株を用いることとした。 (2)shRNAスクリーニングとsgRNAスクリーニングによって合成致死遺伝子の同定を目指しているが、いずれもレンチウイルスベクターのライブラリーを用いる。そこで、上記の細胞株での薬剤耐性やウイルス感染条件の検討を行った。 (2)shRNAライブラリーについてはすでに作成済みのものを利用できる。予備実験として、癌細胞増殖を抑制する化合物を用いたshRNAライブラリースクリーニングを行ったところ、化合物作用との合成致死遺伝子を得ることができた。sgRNAライブラリーについては、プラスミドライブライリーを入手してレンチウイルスを大量作製した。また、Cas9高発現のためのウイルス作成と、高発現の条件検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝学的スクリーニングを行う準備が整ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得た細胞株を用い、shRNAスクリーニングとsgRNAスクリーニングによって合成致死遺伝子の同定をめざす。研究代表者はこれまでに、shRNAライブラリーを用いた培養細胞でのRNA干渉による遺伝学的スクリーニングによって、細胞増殖を抑制する化合物の標的探索を行ってきた。こうしたスクリーニングで化合物の作用機序に関わる遺伝子群だけでなく、化合物と合成致死性を示すパスウエイ上の遺伝子群が得られることが明らかとなった。そこで、癌遺伝子や癌抑制遺伝子の発現異常が見られる癌細胞において同様にノックダウンあるいはノックアウトスクリーニングを行うことによって、こうした発現異常との合成致死を示す遺伝子を同定できる可能性が高いと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)