Project/Area Number |
18K12301
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02010:Japanese literature-related
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Research Institution | Nara University |
Principal Investigator |
中尾 和昇 奈良大学, 文学部, 准教授 (00743741)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 曲亭馬琴 / 山東京伝 / 十返舎一九 / 合巻 / 読本 / 演劇 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、曲亭馬琴の著述全般を対象として、演劇作品および演劇的趣向の利用実態を分析し、山東京伝の作品との比較をおこなうことで、馬琴の小説作法を多角的・多面的に捉え、その独自性を浮かび上がらせることを目的としている。具体的な重点課題としては、①「曲亭馬琴の合巻作品の調査・分析および翻刻紹介」②「曲亭馬琴の読本・合巻における演劇作品利用の再検討」③「曲亭馬琴の読本・合巻における演劇的趣向の検討」である。 ①は、研究の発展に必要な基礎資料である活字テキストの充実を図るため、各地に所蔵されている作品の諸本調査を実施し、各年度ごとに翻刻紹介をおこなうものである。今年度も新型コロナウィルスの感染状況が終息しなかったことや、家庭の事情もあり、調査を進めることができなかった。なお、東京都立中央図書館が所蔵する馬琴合巻『安達原二色樹』(文政3年[1820]刊)前編(2019年度調査済)の翻刻紹介をおこなった。 ②は、読本・合巻で利用される演劇作品に関して、物語の展開や登場人物の描かれ方などに焦点を絞って検証するものである。今年度は〈小糸・佐七もの〉の浄瑠璃『糸桜本町育』(安永6年[1777]初演)を典拠とする山東京伝・曲亭馬琴・十返舎一九の作品比較をおこない、「京伝・馬琴・一九と『糸桜本町育』」と題する論考(『奈良大学大学院研究年報』28)をまとめた。 ③は、読本・合巻で馬琴が利用する演劇的趣向に関して、その利用実態を解明するものである。今年度は、大蛇(蟒蛇)の怪異を用いた馬琴・京伝等の読本・合巻作品を比較・検討したうえで、趣向の共有が認めらることを明らかにし、論文化する予定であったが、比較対象作品の再検討を要すると判断したため、見送ることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度の研究は、当初の計画通りに遂行することができず、やや遅れている状況となってしまった。 ①について、【研究実績の概要】に記した通り、新型コロナウィルスの感染終息が見込めないほか、家庭の事情もあって、図書館での調査を思うように進めることができなかった。 ②に関しては、【研究実績の概要】に記した通り、浄瑠璃『糸桜本町育』を共通の典拠とする京伝・馬琴・一九の合巻を、人物造型に着目して比較・検討し、論考としてまとめた。 ③については、【研究実績の概要】に記した通り、大蛇(蟒蛇)の怪異を用いた馬琴・京伝等の読本・合巻作品を比較・検討した論考をまとめるに至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の調査・研究を活かし、次年度は3点の重点課題を計画的におこなうことを目標とする。 ①については、新型コロナウィルスの感染状況を踏まえつつ、まずは2019年度に半数まで調査を終えている東京都立中央図書館での調査を完了させる。そのうえで、関西圏(天理大学)や東海圏(鶴舞中央図書館)での調査を進めていく予定である。また昨年度に引き続き、『安達原秋二色樹』後編(文政3年[1820]刊)の翻刻紹介もおこなう。 ②に関しては、〈皿屋敷もの〉の浄瑠璃『播州皿屋舗』(寛保元年[1741]初演)を典拠とする合巻三作『播州皿屋敷物語』(山東京伝、文化8年[1811]刊)、『十人揃皿之訳続』(小枝繁、同9年[1812]刊)、『皿屋敷浮名染著』(同11年[1814]刊)の作品比較をおこない、論文化する予定である。また、以前に論文で取り上げた京伝合巻『今昔八丈揃』(文化9年刊)が、前年正月に江戸中村座で上演された歌舞伎「東都名物錦画始」を踏まえて作られた作品であることを指摘する論考を発表する。 ③については、大蛇(蟒蛇)の怪異を用いた馬琴・京伝等の読本・合巻作品を比較・検討したうえで、趣向の共有が認めらることを明らかにし、論文化する予定である。
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Report
(5 results)
Research Products
(13 results)