Project/Area Number |
18K12942
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | Nihon University (2023) Showa Women's University (2018-2022) |
Principal Investigator |
小川 豊武 日本大学, 文理学部, 准教授 (80796079)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2019: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2018: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 若者 / 言説 / メディア / コミュニケーション / 社会問題 / エスノメソドロジー / 歴史社会学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、戦後日本における「若者」を社会問題化してきた新聞・雑誌・映像等の言説を対象に、それらがいかなる常識的・専門的知識を基盤にして、「社会問題」としての理解可能性を獲得してきたのかを明らかにすることである。本研究は、戦後から現在にいたる日本における若者を社会問題化する言説の歴史的変遷を記述することを通して、社会における「若者」カテゴリーの意味を解明し、今後の「若者」への社会的対応を検討するための基礎となる知見を提出することを目指している。 2023年度は主として、若者の右傾化を社会問題化する言説を対象に、調査・分析を行った。2000年代以降、日本の若者の「右傾化」を問題化する言説がメディア上で繰り返され続けている。2002年の日韓ワールドカップにおける若者たちの熱狂を端緒に、自民党政権の支持拡大やネット右翼などが、若者の右傾化として問題化されてきた。しかしながら、それらの多くは社会学およびその隣接領域の研究において、実証的なデータに基づかないものであると反証されてきた。そうであるならば、若者の「右傾化」論はいかにして一定の信憑性のある問題としての理解可能性を獲得してきたのだろうか。 このような問題関心から、本研究ではメディアのエスノメソドロジー(EM)研究の観点から若者の右傾化を社会問題化する言説の実践と方法の記述的解明を試みた。研究成果として、国際学会と、国内学会で口頭発表を行った。それを踏まえて、国内学会の学会誌に査読論文を投稿し、現在審査中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述したように、本研究の目的は、戦後日本における「若者」を社会問題化してきた言説の理解可能性を記述的に解明することにある。分析対象の若者言説は、大きく分けると、①活字メディア、②映像メディアの2つであり、2023年度は①については若者の右傾化言説を、②についてはテレビCMにおける若者イメージの分析を進展させ、国内外の学会大会で口頭発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度も引き続き、活字メディア、映像メディアにおける若者言説の研究を中心に研究を進める。具体的には、博士論文向けに書き下ろした論文(「若者とメディア」言説、「若者とマーケティング」言説、「若者の右傾化」言説など)について、再調査を行い、新規データを追加して分析したうえで、それぞれ国際学会や学術雑誌等で発表する。
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