Analytical research on pathogenesis of undetectable synthetic cannabinoids
Project/Area Number |
18K19703
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 58:Society medicine, nursing, and related fields
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
吉田 謙一 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (40166947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花尻 瑠理 (木倉瑠理) 国立医薬品食品衛生研究所, 生薬部, 室長 (10224916)
川原 玄理 東京医科大学, 医学部, 准教授 (40743331)
林 由起子 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (50238135)
前田 秀将 東京医科大学, 医学部, 准教授 (60407963)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2019: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2018: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
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Keywords | 危険ドラッグ / 合成カンナビノイド / カフェイン / ゼブラフィッシュ / 行動 / 不整脈 / 薬物中毒 / 突然死 / 行動薬理学 / ストレス / microRNA / 法中毒学 / 病態生理学 / 行動薬理 / カンナビノイド / 不安 / 学習 / 薬物代謝 / 異常行動 / カンナビノイド受容体 / 中毒 / 心臓突然死 / 心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
急死症例の分析から、合成カンナビノイド(sCB)は、摂取後、急速に代謝され血中から消失し、代謝物が増えるが、病態は未解明である。代謝、病態解析のため、動物実験が必須である。 ラットに腹腔内にsCBの一種AB-CHMICAを投与し代謝物変化を調べた結果、急死例の知見は、確認できなかった。いっぽう、ゼブラフィッシュ(Zf)用行動解析装置で同時・多数・経時的に行動を記録・解析し、死亡率を推定できる実験系を確立した。 当初、sCBを研究対象としたが、法規制のため入手困難となったので、大麻(CB)成分の一つカンナビジオール(CBD)を投与後、光刺激のある“明期”、ない“暗期”を交互に反復した「ストレス負荷」の後、薬物を除去し、投与24時間の「離脱後」に同じ明暗刺激に暴露した。活動量は、投与後、濃度依存的に減少、離脱後、高濃度で活動量が増加した。明暗刺激が進むにつれ活動量が減少する「馴化」は、CBD低濃度で、投与後・離脱後に増加し、高濃度では馴化はせず、活動量が低下した。離脱後には、高濃度ほど馴化が低下し、高活動量状態を維持した。 次に、大量摂取により突然死するカフェインをZfに投与すると、容量依存性に徐脈と死を誘発した。しかし、処置4時間後にカフェインを除去すれば、生存率が改善された。Zfの致死性徐脈に対するカフェイン濃度は、死亡症例の血中濃度の2~5倍程度で、本実験系が、未知の物質の致死濃度の予測に有効であることが示された。いっぽう、5回連続、各々15分の明暗刺激に幼魚を暴露し、水泳距離分析により、暗転時の行動増加と明転時の行動減少、各々における下向き、上向きのピークが、不安行動を反映している可能性を明らかにした。 本研究の結果は、薬物処置24時間後の運動をモニターすれば、死亡に対する向神経薬毒物の、行動ばかりでなく、死亡率に対する効率的なスクリーニングができることを示唆する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初、合成カンナビノイド(sCB)を研究対象としたが、法規制のため入手困難となったので、 研究対象を大麻(CB)成分の一つカンナビジオール(CBD)、次に、カフェインに変更したため、実験の試行錯誤に多くの時間を要した。 2021年度から2022年度にかけて、突然、ゼブラフィッシュの繁殖ができなくなり、試行錯誤を繰り返したが、うまくいかなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
血中microRNA (miRNA)は、21-25塩基長の1本鎖RNAであり、尿的mRNAに結合して不安定化し、蛋白翻訳を抑制する。その結果、発生、細胞増殖・分化、細胞死、代謝等、多様な生命現象を制御する。いっぽう、多様な疾患で増加あるいは減少すること、そして、(生体・死体)血中で安定性が高いことから、疾患マーカーとなりうることから注目されている。従来の研究により、心不全、心肥大、心筋梗塞に関連したmiRNAが多数知られている。また、私達のこれまでの研究で、Zfが高濃度カフェイン投与後に致死性徐脈から死亡することを見出している。 そこで、カフェインによるZfの急死に寄与するmiRNAを明らかにすることによって、急死に寄与する病態を明らかにすることとした。具体的には、24時間後、大部分のZfが死亡する濃度のカフェインに6時間暴露したZfと対照Zfを網羅的遺伝子解析Filgen GenChip miRNA Array(受託分析)する。その結果、有意に増加したmiRNAをいくつか選び、各miRNAがカフェイン暴露により増加していることをreal-time-PCRを用いて確認する。そして、実際に、増加していたmiRNAをバイオインフォマティクス手法を用いて解析し、カフェインによるZfの死に至る病態を解析する。
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Report
(5 results)
Research Products
(9 results)