Project/Area Number |
19591293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
ABE Yukiko Hokkaido University, 大学院・医学研究科, 非常勤講師 (40374433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AKIYAMA Masashi 北海道大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (60222551)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | 皮膚病理学 / 遺伝子治療 / RNAi / 角化症 |
Research Abstract |
水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症(Bullous congenital ichthyosiform erythroderma : BCIE)は、表皮細胞に発現するケラチン1または10の遺伝子変異のdominant-negative effectにより発症する、重症型の常染色体優性遺伝性角化症である。遺伝子変異の同定により、出生前診断が可能となったがまだ根本的な治療についての研究は進んでいない。一方、RNA interference(RNAi)は、21~23塩基の二本鎖RNAからなるsmall interfering RNA (siRNA)を細胞に導入すると、相同配列を持つmRNAを破壊することで特定の蛋白質合成のみを特異的に抑制するものである。導入するsiRNAはごく少量でも目的蛋白を劇的に抑制でき、その反応は非常に特異的であることから、遺伝子治療として臨床応用されることが期待されている。本研究では、BCIEをモデルとして、RNAiによる遺伝性皮膚疾患の遺伝子治療を試みた。 理論上、異常なケラチン10をRNAiによりmRNAレベルで特異的に発現抑制(ノックダウン)すると、正常なケラチン10を発現するmRNAのみが残り、臨床症状が改善する。本研究では、変異が同定されているBCIE患者においてケラチン10の異常部位を含む配列でsiRNAを設計することにより異常蛋白の発現を特異的に抑制しようと試みた。その結果、正常なケラチン10においては、siRNA導入によりmRNAレベルで発現が抑制されることをrealtime PCRで確認することができ、持続的な抑制によりケラチン10の発現が十分抑えられると考えたが、経時的に観察したところ、重要な細胞骨格を形成するケラチン10を持続的に抑制することにより、細胞が死滅してしまうことが観察された。次に、異常なケラチン10の生成のみを特異的に抑えるため、BCIE患者の変異部位を認識するように複数のsiRNAを設計し導入を行ったが、mRNAレベルで効果的に発現抑制は確認されていない。
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