Project/Area Number |
19654024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
尾畑 伸明 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10169360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
洞 彰人 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (10212200)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 量子確率論 / ランダムグラフ / スペクトル / 複雑ネットワーク / 直交多項式 / 隣接行列 / モーメント / 量子分解 |
Research Abstract |
グラフ(有限または無限)に付随する様々な行列や作用素(隣接行列・Q-行列・ラプラシアン・推移行列など)のスペクトルはグラフの構造をさまざまに反映し、代数的グラフ理論の中心的なテーマである。近年、(a)多様な独立性(b)量子分解法(c)分割の統計、などの量子確率論的手法によるスペクトル解析が大きく発展している。本研究では、これらの手法をランダムグラフに適用できるように拡張し、複雑ネットワークへの応用を視野にいた具体的なモデルのスペクトル分布を導出することが重要である。特に、ワッツ・ストロガッツ模型の修正モデル(一般化エルデシュ・レニーモデルと呼ぶ)とランダム閾値グラフについて研究を重ねた。今年度は、今野氏・井手氏との共同研究によって、一般的な閾値グラフのスペクトルを計算し、ランダム閾値グラフの平均スペクトル分布を導出したことが大きな成果である。ランダム閾値グラフはランダム成長グラフととらえることができ、その成長の仕方に対応する独立性の定式化は非常に興味深く、研究を続行している。ボロバシュの流れをくむウチャック氏を招聘し、ランダムグラフの連結成分の挙動についてスペクトル的アプローチを議論した。残念ながら、エルデシュ-レニーのランダムグラフに対する希薄極限のスペクトル密度の導出には至らなかった。第26回代数的組合せ論シンポジウム(山形)と数理物理サマースクール2009(東京)において、量子確率論的手法について総合報告をするとともに、いくつかの国際会議で成果の一部を発表した。日本と韓国の代数的組合せ論研究者との研究交流が始まり、新しい展開が期待できる環境が整ってきた。
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Report
(3 results)
Research Products
(38 results)