Project/Area Number |
19658119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical veterinary science
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
土屋 亮 Azabu University, 獣医学部, 教授 (30188586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斑目 広郎 麻布大学, 附属動物病院, 教授 (20173768)
荻原 喜久美 麻布大学, 環境保健学部, 講師 (50154381)
久末 正晴 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (80333144)
山田 隆紹 麻布大学, 獣医学部, 教授 (20126460)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 伴侶動物 / 感染 / MMTV / 乳腺腫瘍 / 症例 / イヌ / ネコ / マウス乳癌ウイルス / レトロウイルス |
Research Abstract |
本研究の結果、犬の乳腺腫瘍の48症例から抽出したDNAを用いてウイルスのenv遺伝子をPCRによって増幅を試みたところ、10例(20.8%)においてMMTVの遺伝子断片が検出された。さらに、過去に乳腺腫瘍と診断された病理組織のサンプルにおいてもMMTVの検出を試みたところ、51例中5例(9.8%)においてMMTVの遺伝子断片が検出された。そこで塩基配列の解析を実施したところ、マウス由来のMMTVと97~100%の相同性が確認できた。これら陽性検体15例の病理診断は、乳腺癌が6例、悪性乳腺混合腫瘍が1例、乳腺腺腫4例、良性混合腫瘍2例で不明3例であった。ただし、サザンブロットによるMMTVのウイルス組み込みの検索を実施したが、明確にウイルスのDNAへの組み込みは確認できず、ウイルス分離は困難であった。また、MMTV株Mm5MTを犬乳腺腫瘍細胞株、および犬のBおよびTリンパ球細胞株にin vitroにて感染させたところ、感染1週間後の犬乳腺腫瘍細胞株においてMMTVの遺伝子断片が検出された。 以上の結果から、(1)本邦で飼育されている乳腺腫瘍の犬のうち15.1%にMMTVが感染している可能性がある、(2)MMTVの感染が疑われる乳腺腫瘍は、良性悪性を問わず様々である、(3)犬乳腺細胞へMMTVは感染能をもつ可能性がある、ことが示唆された。したがって、犬の乳腺腫瘍についてMMTVが重要な発症原因になっている可能性が示唆された。
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