口腔扁平上皮癌の浸潤に関わる新規因子の機能および診断への応用の可能性
Project/Area Number |
19659481
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
工藤 保誠 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (50314753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 隆 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10154783)
小川 郁子 広島大学, 病院, 講師 (70136092)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 口腔癌 / 浸潤 / 転移 / マイクロアレイ / IFITM1 / Wnt5B / MMP |
Research Abstract |
我々は、同定した口腔癌の浸潤に関わる新規因子であるPeriostin、 IFITM1、 Wnt5Bを口腔癌細胞株に過剰発現させ、コントロール細胞との遺伝子発現をマイクロアレイにより、網羅的に解析したところ、細胞外マトリックスメタロプロテアーゼであるMMP10およびMMP13が共通して、高発現していたことから、MMP10およびMMP13が、口腔癌の浸潤に関与する因子であることが考えられた。実際に、口腔癌細胞株で、MMP10およびMMP13を過剰発現させたところ、増殖は変化しないものの、in vitroでの浸潤能を増強させた。さらに、口腔癌症例でMMP10およびMMP13の発現を調べ、臨床病理学的パラメータと比較検討したところ、MMP10及びMMP13の高発現は、口腔癌の浸潤動態と転移に相関することが明らかとなった。また、MMP13が口腔癌症例において、癌胞巣内あるいは癌胞巣周囲の血管数とよく相関していたことから、MMP13が血管新生に関わるのではないかと推測し、ヒト血管内皮細胞と線維芽細胞の共培養による血管形成モデルにレコンビナントMMP13タンパクを投与したところ、よく知られた血管新生促進因子であるVEGF-Aと同様に、血管形成の促進がみられた。現在、MMP13の血管新生に対する詳細な検討を行っているところである。また、我々が同定した浸潤に関わる因子と既知の浸潤に関わる因子を含めた計20因子を網羅的に、しかも簡易に解析するツールの開発として、簡易アレイを作製した。現在、その診断的な有用性について検討中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)