口腔がんの顎骨浸潤は抑制できるか?-EGFレセプターリン酸化阻害による効果-
Project/Area Number |
19659515
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
戸塚 靖則 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 教授 (00109456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
進藤 正信 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20162802)
大場 雄介 北海道大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (30333503)
北村 哲也 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 学術研究員 (00451451)
樋田 京子 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (40399952)
東野 史裕 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (50301891)
津田 真寿美 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教 (30431307)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 口腔がん / EGFレセプター / リン酸化 / 顎骨浸潤 |
Research Abstract |
口腔がんの多くは舌や歯肉などの口腔内組織に発症するが、これらの臓器・組織は解剖学的に顎骨に近接しており、腫瘍の増大により容易に顎骨に浸潤する。この場合は、腫瘍の根治性の点から、顎骨離断術や部分切断術を施行せざるをえず、顔面の審美性や機能性に多大な障害を生じ、治癒後の社会生活やQOLに大きな影響を及ぼす。それ故、腫瘍の顎骨浸潤を抑制することが可能となれば、口腔がん患者にどって大きな福音となり、その開発が真に望まれている。 口腔癌細胞の多くは、epidemal growth factor (EGF) receptorを高頻度に発現しており、また顎下腺並びに唾液中には高濃度のEGFが存在していることが明らかになっている。従って、口腔癌の微小環境中に存在するEGFが、癌細胞に対してパラクライン的に作用し、骨浸潤に関与する形質発現に重要な影響を及ぼしていることが示唆される。 口腔がん細胞株HSC2, HSC3, HSC4, Ca9.22, SASを用いてEGFRの発現をWestern Blotで検討したところ、全てのがん細胞株でEGFRの発現亢進がみられた。これらの細胞をEGFで刺激した際、EGFRのリン酸化の亢進およびMAPKであるERK1/2, p38.JNKの活性化がみられた。ERK1/2はEGF依存的にPTHrPを発現亢進した。HSC2細胞にPTHrPのsiRNAを導入することで細胞増殖、浸潤活性の抑制がみられた。 このような所見は、口腔がん細胞の顎骨浸潤にはEGF/EGFRによるPTHrPの発現が重要な役割を演じていることを示唆するものだった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)